デビュー作「悲しみに、こんにちは」(2017年)でベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞とジェネレーション部門グランプリを受賞したカルラ・シモンによる長編第2作。カタルーニャを舞台に、伝統的な家族経営の桃農園がソーラーパネルに取って代わられるという、時代の変化に晒される家族の姿を描き、ベルリン国際映画祭金熊賞に輝いた。
スペイン・カタルーニャで三世代家族で桃農園を営むソレ家は、地主から夏の終わりに土地を明け渡すよう迫られる。桃の木を伐採して、代わりにソーラーパネルを敷き詰めるのだとという。父親は激怒するが、妻と妹夫婦はパネルの管理をすれば「楽に稼げる」という囁きに心を動かされる。桃園の危機に、賭け事に懸けようとする祖父、取り付く島のない父、資金稼ぎに畑の片隅で大麻栽培を始める長男…、バラバラの家族に大げんかが勃発。一家に大きな亀裂が入ったまま最後の収穫が始まろうとしていた。
公開日: 2024年12月12日
太陽と桃の歌
予告編を見る:
監督 :
出演 :
原題:Alcarràs
2021年 /スペイン、イタリア /121分
配給 :
公式サイト: https://taiyou-momo.com/
新着記事
黒澤明の大傑作「七人の侍」は、海外で今、どう見られているのか。メルボルン鑑賞リポート
フェイクニュースと陰謀論を疑似体験「エンタメ通してワクチンに」「フィクショナル」
自分の過去が暴かれるかもしれない恐怖を描くスリラー「ディスクレーマー 夏の沈黙」
高倉健没後10年「緋牡丹博徒 二代目襲名」をZ世代ライターが見た「強烈なインパクトを残す主役級の『瞳』」