すずき きんや
昭和の初期、大木戸一家の若松((鶴田浩二)は服役するために二代目を弟の川田(木下実)に譲った。悪辣な監獄一家の金光はいやがらせを重ね、大木戸の縄張りである芝浦の工事現場を奪う。さらに三次(若山富三郎)や芸者勝弥(藤純子)の隠れた協力で、敵対する富士上(高倉健)と和解した若松に闇討ちを仕掛ける。そしてとうとう川田を殺された若松は、富士上の助勢を得て金光に殴り込みをかける。(追悼特別展「高倉健」図録より)
藤純子の人気シリーズ4作目。明治中期の大阪船場。呉服商のひとり娘・平野てい(藤純子)は、婿養子の藤吉(津川雅彦)と店を切り盛りしていた。だが藤吉は石炭事業に取りつかれていて落盤事故で死亡。炭鉱を継いだていは川船頭の吉岡(高倉健)を知るが、彼は傷害事件を起こし刑務所に入ってしまう。それから7年。問屋組合長の大島(大木実)は平野鉱山を乗っ取ろうとしていた。出所した吉岡は大島のあこぎさに怒り殴り込みをかける。(追悼特別展「高倉健」図録より)