Park Mi-so
「WALK UP」(2022年)「小説家の映画」(2022年)「イントロダクション」(2021年)
映画監督のビョンス(クォン・ヘヒョ)は疎遠だった娘のジョンス(パク・ミソ)を連れて、旧友のインテリアデザイナー、ヘオク(イ・ヘヨン)の家を訪ねる。彼女が所有する地上4階、地下1階のアパートの階を上がるたび、ビョンスと女たちの人間模様が描かれていく。 小さく豊かな作品を撮り続けるホン・サンス監督の長編28作目。酔っ払ったら踏み外してしまいそうな階段を上がって違うフロアに行くと、そこにはもしもあのとき別の選択をしていたら?という妄想の先の物語が広がっている。全て昼間のまどろみのなかで見る夢のようでもあり、今もどこかで繰り広げられている現実のようでもあり。異なる時系列がつながっていくような仕掛けも...
2024.6.28
第74回ベルリン国際映画祭で最新作「A Traveler's Needs」(2024年)が銀熊賞(審査員大賞)を受賞し、同映画祭で通算5度目の銀熊賞を受賞した名匠ホン・サンス監督の日本公開最新作。主人公のビョンスが訪れた インテリアデザイナーの旧友のアパートでの出来事を、階ごとに4つの章立てで描く。 映画監督のビョンスは、インテリア関係の仕事を志望する娘のジョンスと一緒に、インテリアデザイナーとして活躍する旧友ヘオクの所有するアパートを訪れる。そのアパートは1階がレストラン、2階が料理教室、3階が賃貸住宅、4階が芸術家向けのアトリエ、地下がヘオクの作業場になっている。3人は和やかに語り合い...
独自のスタイルと映像表現で、日本でも新たなファンを獲得し続けている名匠ホン・サンス。長編27作目となる本作は、2022年の第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)に輝いた注目作。アーティスト、表現者として成功を収めながらも、共に人知れず迷いを抱えた2人の女性が偶然の出会いを通して、人生の新たな可能性に向かって共に歩み出していく姿を映し出し、女性たちのめぐり合い、友愛と連帯の芽生えをほのかな幸福感にくるまれた物語に紡いだ。主演は、ホン・サンス監督の公私にわたるパートナーとして「逃げた女」(2020年)以来の主演となるキム・ミニ。もうひとりの主演に、前作「あなたの顔の前に」(2021年)で...
まだ将来について何も決まっていない青年ヨンホは、父が経営するソウルの韓方病院を久しぶりに訪れ、昔憧れを抱いていた旧知の女性看護師と会話を交わす。その後、衣装デザインを学ぶためベルリンに渡った恋人ジュウォンや、かつて父の病院でヨンホに俳優の道を勧めた大物俳優、彼の知り合いでもある母親らと再会を果たしてゆく……。