Lee Hye-yeong
1962年11月24日 生まれ
女性俳優「あなたの顔の前に」(2021年)出演「ハッピーニューイヤー」(2021年)出演「WALK UP」(2022年)出演「死を告げる女」(2022年)出演「小説家の映画」(2022年)出演
映画監督のビョンス(クォン・ヘヒョ)は疎遠だった娘のジョンス(パク・ミソ)を連れて、旧友のインテリアデザイナー、ヘオク(イ・ヘヨン)の家を訪ねる。彼女が所有する地上4階、地下1階のアパートの階を上がるたび、ビョンスと女たちの人間模様が描かれていく。 小さく豊かな作品を撮り続けるホン・サンス監督の長編28作目。酔っ払ったら踏み外してしまいそうな階段を上がって違うフロアに行くと、そこにはもしもあのとき別の選択をしていたら?という妄想の先の物語が広がっている。全て昼間のまどろみのなかで見る夢のようでもあり、今もどこかで繰り広げられている現実のようでもあり。異なる時系列がつながっていくような仕掛けも...
2024.6.28
我が道を行く韓国のホン・サンス監督、その作品群はもはや映画の1ジャンル。大したことは起こらないまま登場人物はたわいないおしゃべりに興じ、酒を飲んでくだを巻く。見終わってなんだこれ、と思う向きも多かろうが、その会話とだらしなさにえも言われぬ味がある。 今作の主人公は、久しく書けない有名小説家のジュニ(イ・ヘヨン)。郊外に住む後輩の書店主(ソ・ヨンファ)を訪ねてきた。案内された観光名所で旧知の映画監督ヒョジン(クォン・ヘヒョ)夫妻に遭遇し、3人で散策していると表舞台から遠のいた有名女優ギルス(キム・ミニ)とばったり出会う。ギルスに誘われて会合に赴くと、そこは後輩の書店だった。参加していた詩人とジ...
2023.6.30
長らくアメリカで暮らし、韓国にいる妹、ジョンオク(チョ・ユニ)を訪ねた元女優のサンオク(イ・ヘヨン)。姉妹はオープンエアのカフェや公園で語り、おいっ子と会ったり、かつて住んでいた場所を訪ねたりするが、サンオクが帰国した理由は明かされない。午後には彼女に出演依頼をしたいという映画監督(クォン・ヘヒョ)と対面する。 韓国の名匠、ホン・サンス監督がベテラン女優とタッグを組んだ、ある一日の物語。時間や命をめぐるドラマチックな題材だが、監督は何気ない景色を背景に死生観をスケッチしていく。見る者を引き込む長回し、たわいない会話劇や反復からテーマを浮かび上がらせるホン・サンス節はそのままに、〝世界の美しさ...
2022.6.24
5年で日本を3000キロ縦断 東北の震災で家族を失ったジャーマンシェパード犬の多聞(たもん)は、離れ離れになった大切な人に会うため5年の歳月をかけて日本を3000キロ縦断する。その途中で出会った人々は多聞と過ごす時間のなかで心が癒やされ人生に希望を見いだしていく。人と人とをつなげながら旅する多聞はどこへ向かっているのか――。 「ラーゲリより愛を込めて」にもクロという犬が 瀬々敬久監督、林民夫脚本と言えば「ラーゲリより愛を込めて」が記憶に新しい。戦後10年、ラーゲリ(収容所)で強制的に働かされた日本人たち。この生活はいつまで続くのか、果たして祖国に帰れる日は来るのか……と希望を見い...
PR東宝
2025.3.10
フランスから来たと言う女性は、生活のため、2人の韓国人女性のフランス語教師となる。裸足で地面を歩いたり、岩の上に寝転ぶのが好きな彼女は、あらゆる瞬間を非言語的な方法で捉え、可能な限り事実に基づいて人生を生きようとしていた。しかし、生活は相変わらず厳しく、マッコリを飲むことでわずかな慰めを得ている。 第74回ベルリン国際映画祭で審査員大賞を受賞。 © 2024 Jeonwonsa Film Co.
独自のスタイルと映像表現で、日本でも新たなファンを獲得し続けている名匠ホン・サンス。長編27作目となる本作は、2022年の第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)に輝いた注目作。アーティスト、表現者として成功を収めながらも、共に人知れず迷いを抱えた2人の女性が偶然の出会いを通して、人生の新たな可能性に向かって共に歩み出していく姿を映し出し、女性たちのめぐり合い、友愛と連帯の芽生えをほのかな幸福感にくるまれた物語に紡いだ。主演は、ホン・サンス監督の公私にわたるパートナーとして「逃げた女」(2020年)以来の主演となるキム・ミニ。もうひとりの主演に、前作「あなたの顔の前に」(2021年)で...
「私が殺されたらあなたが報道してください」。死を予告する謎の電話から始まるストーリー展開をキャリアウーマンが抱える不安と欲望などの心理描写を映し出しながら描くサスペンス・スリラー。 生放送5分前、テレビ局の看板キャスター・セラ(チョン・ウヒ)のもとに「殺される」と死を予告する情報提供電話がかかってくる。いたずら電話として片づけるには気が重いセラ。スクープを掴むチャンスだという母ソジョン(イ・ヘヨン)の言葉に背中を押され情報提供者の自宅に向かうと、そこで情報提供者のミソと彼女の娘の遺体を発見する。その日以来、事件のことが忘れられず取材を続けるセラは事件現場でミソの主治医だった精神科医イノ(シン...
第74回ベルリン国際映画祭で最新作「A Traveler's Needs」(2024年)が銀熊賞(審査員大賞)を受賞し、同映画祭で通算5度目の銀熊賞を受賞した名匠ホン・サンス監督の日本公開最新作。主人公のビョンスが訪れた インテリアデザイナーの旧友のアパートでの出来事を、階ごとに4つの章立てで描く。 映画監督のビョンスは、インテリア関係の仕事を志望する娘のジョンスと一緒に、インテリアデザイナーとして活躍する旧友ヘオクの所有するアパートを訪れる。そのアパートは1階がレストラン、2階が料理教室、3階が賃貸住宅、4階が芸術家向けのアトリエ、地下がヘオクの作業場になっている。3人は和やかに語り合い...
長くアメリカで暮らしていた元女優のサンオクは久しぶりに帰国し、妹ジョンオクのマンションに身を寄せる。サンオクについて深く知らないと嘆くジョンオクと共に近所のカフェや公園、甥が営んでいるトッポギ店へ赴くサンオク。そして、ぜひ一緒に映画を撮りたいと連絡してきた監督に会うため仁寺洞を訪れるが……。 © 2021 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved
ホテル〈エムロス〉の宿泊客は、クリスマスと新年のポジティブな雰囲気に浮かされていた。ホテルのマネージャーソジン(ハン・ジミン)は、占い師に「年末までに愛の告白を受ける」と言われ、15年も片思いをしている男友達のスンヒョ(キム・ヨングァン)との未来を期待していたが、思いがけず彼の結婚の知らせを聞くことになり、いきなり婚約者(コ・ソンヒ)を紹介される。 ホテル〈エムロス〉のCEOヨンジン(イ・ドンウク)は、この世のすべてを手に入れたかのような完璧なスペックと見た目の持ち主だが、人生における何もかもがペアで、すべての数字が偶数で終わらないと気が済まないという不思議な強迫症の持ち主だ。自宅のボイラーが...