Andrew Scott
1976年10月20日 生まれ
ロンドンのマンションの高層階に住む脚本家のアダム(アンドリュー・スコット)は、幼少期を題材にしたシナリオのリサーチのため、かつて住んでいた実家を訪れる。そこには12歳の頃に事故で他界した父(ジェイミー・ベル)と母(クレア・フォイ)が、昔と変わらぬ姿で住んでいた。同じ頃、アダムは同じマンションに住む青年、ハリー(ポール・メスカル)と愛し合うようになる。 原作は1988年に大林宣彦監督が映画化した、山田太一の小説「異人たちとの夏」。大林版と同様、ホラー的な要素を効果的に入れながら、大きな相違点はアンドリュー・ヘイ監督が自身の経験を織り込み、主人公を同性愛者として描いたことだろう。大林監督が東京・...
2024.4.19
Netflixで独占配信中のシリーズ「リプリー」は、パトリシア・ハイスミスのミステリー小説「TheTalented Mr. Ripley(才能あるリプリー氏)」のドラマ化作品だ。この小説、アラン・ドロン主演、ルネ・クレマン監督の傑作「太陽がいっぱい」(1960年)の原作として知られている。河出文庫版の邦題も映画に倣って「太陽がいっぱい」である。 この映画が名作として語り継がれるのは、タイトルのおかげでもあると思う。映画の原題は「Plein soleil(完全な太陽)」。「太陽がいっぱい」という名邦題は、日本の配給会社にいた、現在映画評論家の秦早穂子が命名したという。ニーノ・ロータによる音楽...
勝田友巳
2024.4.15
2014年の「ANNIE/アニー」以降、女優としての活動を休止していたキャメロン・ディアスが10年ぶりにスクリーンにカムバックする本作は、家庭を築くためにCIA(米中央情報局)を引退していた男女が、その正体がバレてしまったことでスパイの世界へと引き戻されてしまうコメディーアクション。 監督・脚本は、「ベイウォッチ」(17年)のセス・ゴードンが務め、「ANNIE/アニー」でキャメロンと共演したジェイミー・フォックスやNetflix シリーズ「アンブレラ・アカデミー」で製作総指揮を務めるボウ・バウマンがプロデューサーを務める。共演はフォックスのほか、「異人たち」(23年)やNetflix シリー...
1960年代初頭、ニューヨークの詐欺師トム・リプリーは造船所を営むグリーンリーフに雇われ、息子ディッキーを連れ戻すためにイタリアへ渡る。トムはディッキーを殺害してなりすまし、ディッキーの恋人マージらを欺こうとするのだが……。パトリシア・ハイスミスのミステリーをドラマ化。 © 2021 Netflix, Inc. Netflixで独占配信中 ※2024年4月現在の情報です。
山田太一のベストセラー小説「異人たちとの夏」(新潮社)を、現代のロンドンに舞台を移し、「さざなみ」(2015年)や「荒野にて」(17年)のアンドリュー・ヘイ監督が再映画化した。 ロンドンのタワーマンションで一人暮らしをしている脚本家アダムは、同じマンションの謎めいた住人、ハリーの訪問によって、ありふれた日常に変化が起きる。ハリーとの関係が深まるにつれて、アダムは遠い子供の頃の世界に引き戻され、30年前に死別した両親が、そのままの姿で目の前に現れる。想像もしなかった再会だったが、固く閉ざしていた心が解きほぐされていくのを感じていた。しかし、その先には思いもしない世界が広がっていた。 東京国際...