帰らない日曜日
1924年のイギリス。その日はメイドが年に1度里帰りできる母の日だった。孤児院育ちのジェーン(オデッサ・ヤング)に、秘密の関係を続ける近隣家の後継ぎポール(ジョシュ・オコナー)から電話が入る。ポールは幼なじみエマとの結婚を控えるが、屋敷でジェーンと愛し合い、エマらとの昼食会に向かった。 第一次世界大戦で次々と息子を亡くした名家の悲しみを背景に、禁断の恋とジェーンのその後を描く。緑豊かな田園風景や水辺はうっとりするほど美しくきらびやか。2人のエレガントな官能を描きつつも、エヴァ・ユッソン監督がこだわったのは作家として自立していくジェーンの二十余年後と老年の姿だ。 愛と喪失を超えて自らの道を模...