特選掘り出し!:「カム・アンド・ゴー」 大阪、多言語飛び交う活力
9カ国・地域のアジア人が登場、7カ国語以上が飛び交う群像劇。異国の地で働き、学ぶ外国人たちの姿、考えていることをそれぞれの目線のまま明るいトーンでスケッチ。日本が抱える「今」を凝縮させつつ軽やかに描ききった。 舞台は外国人観光客や労働者であふれる平成末期の大阪・キタ。ミャンマー人留学生、ベトナム人技能修習生、ネパール難民、中国や台湾、韓国からの観光客と、日本人の刑事や日本語学校ボランティア、AV会社経営者らの3日間の物語をテンポ良く見せる。 外国人への不当な待遇や搾取、差別意識が常態化する現実は見据えるが、告発や批判する姿勢はとらない。社会のブラックな側面を訴えるより、共に生きているのに正...