ミニシアターは死なず:映画のミカタ
木全(きまた)純治さん(73)は、名古屋市にあるミニシアター「シネマスコーレ」の名物支配人として、映画界ではつとに知られている。1983年に若松孝二監督が作った座席数51の映画館。邦画インディペンデント作品を熱烈に応援している。日本では毎年、日本映画だけで600本もの新作が公開され、スクリーンは取り合いだ。木全さんは若い監督の守護神、シネマスコーレは聖地といったところか。 その映画館が、映画になった。ドキュメンタリー「シネマスコーレを解剖する。コロナなんかぶっ飛ばせ」(菅原竜太監督)である。地元のテレビ局「メ~テレ」で放送した番組に大幅な追加取材分を加え、コロナ禍で苦しみながら奮闘する木全さ...