Maika Monroe
1993年5月28日 生まれ
俳優「視線」(2022年)出演「神は銃弾」(2023年)出演「ロングレッグス」(2023年)出演
A24などのアメリカの独立系映画会社が、積極的にホラーに参入し始めたのは2010年代半ばのこと。それ以来「ウィッチ」「ミッドサマー」などの独創的な作品が、このジャンルを活気づけてきた。「サイコ」の主演俳優アンソニー・パーキンスの息子オズグッド・パーキンスが監督を務めた本作も、その流れをくむ一作だ。 1990年代半ばのオレゴン州。FBIの新人捜査官リー・ハーカー(マイカ・モンロー)が並外れた直感力を買われ、ある未解決事件の担当に抜てきされる。それは過去30年で10の家族が殺害されながらも、現場に侵入者の痕跡がなく、難解な暗号文が残されているという謎だらけの事件だった。 序盤に提示されるこの設...
2025.3.14
スリラー&ホラー・ジャンルにおける今年上半期のハイライトというべき「ロングレッグス」は、世にも奇怪なシリアルマーダー映画として幕を開ける。犯人が内なるゆがんだ欲求に駆られて凶行を重ねる連続殺人は、衝動的な無差別殺人とは異なり、被害者や犯行の手口などに何らかの傾向があるのが常だ。例えば、映画史上最も有名な連続殺人スリラーのひとつである「セブン」(1995年)のジョン・ドゥ(ケビン・スペイシー)は、キリスト教の〝七つの大罪〟になぞらえた猟奇殺人を実行した。実にキャッチーで、おぞましい殺人の法則である。 30年間に10回 同じ差出人のメッセージ 「セブン」では1週間のうちに7人の被害...
高橋諭治
2025.3.13
アメリカ人作家ボストン・テランが1999年に発表したノワール小説の映画化である。クリスマスの夜、刑事ボブ(ニコライ・コスター・ワルドー)の元妻とその夫が殺され、10代の娘が誘拐された。娘の奪還を誓ったボブは、悪魔崇拝カルトの一味を追跡する。 本作の特徴は二つの〝過剰さ〟。まずバイオレンス描写のすさまじさだ。犯人のカルト集団は血も涙もなく、殺戮(さつりく)を楽しむかのように凶行を繰り返す。一方、敬虔(けいけん)なクリスチャンのボブは模範的人物だ。しかし何が何でも娘を救いたい彼は、捜索の過程で血生臭い暴力に手を染め、法治の限界を悟る。 ボブに協力する若い女性ケース(マイカ・モンロー)のキャラ...
2024.12.27
5年で日本を3000キロ縦断 東北の震災で家族を失ったジャーマンシェパード犬の多聞(たもん)は、離れ離れになった大切な人に会うため5年の歳月をかけて日本を3000キロ縦断する。その途中で出会った人々は多聞と過ごす時間のなかで心が癒やされ人生に希望を見いだしていく。人と人とをつなげながら旅する多聞はどこへ向かっているのか――。 「ラーゲリより愛を込めて」にもクロという犬が 瀬々敬久監督、林民夫脚本と言えば「ラーゲリより愛を込めて」が記憶に新しい。戦後10年、ラーゲリ(収容所)で強制的に働かされた日本人たち。この生活はいつまで続くのか、果たして祖国に帰れる日は来るのか……と希望を見い...
PR東宝
2025.3.10
真夜中にひとりぼっちで帰宅中、暗い夜道を歩くのが心細い。しかも見知らぬ何者かに後ろからつけられているような気がして、どんどん怖くなってくる。もしあなたが女性ならば、誰もがそうした心臓バクバクの嫌な経験をしたことがあるだろう。 しかし本当に恐ろしいのは、次のようなケースかもしれない。何とか無事に帰宅して同居人の夫、もしくは恋人に事情を説明すると、「ふーん。そうなんだ。疲れてるんじゃないの? 気のせいかもしれないよ」。そんな素っ気ない反応を返されたあなたは、最も身近な人に耳を傾けてもらえないショックとともに、どうしようもない孤立感に打ちのめされるだろう。Netflixで配信中の「視線」は、そのよ...
2024.11.28
カルト集団に元妻を殺され、愛娘を誘拐された刑事が、復讐の追撃劇を繰り広げる。原作は、「このミステリーがすごい!」2002年版海外編で第1位を獲得した、ボストン・テランのベストセラー。「ジョンQ-最後の決断-」(2002年)や「きみに読む物語」(04年)のニック・カサベテスが、鮮烈な暴力描写とスタイリッシュな映像美で映画化した。主人公の刑事ボブを演じるのは、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のニコライ・コスター=ワルドー、ボブとともにカルト集団に立ち向かう女性を、「ロングレッグス」(24年)のマイカ・モンローが演じる。 クリスマスの夜、刑事のボブ・ハイタワー(ニコライ・コスター=ワルドー)の元...
オスカー俳優ニコラス・ケイジが陰惨なシリアルキラーを演じるホラー。北米公開では、初日から3日間で興行収入2240万ドルを記録し、2024年公開の独立系ホラー映画における全米最高のオープニング成績をおさめたにとどまらず、独立系ホラー映画として過去10年間の全米最高の興行収入を記録した。監督・脚本は、「フェブラリィ -悪霊館-」(15年)や「呪われし家に咲く一輪の花」(16年)の監督・脚本を手掛け、俳優としても「ノープ」(22年)に出演していたオズグッド・パーキンス。「視線」(22年)や「神は銃弾」(23年)のマイカ・モンローが、未解決殺人事件を追う新人FBI捜査官を演じる。 新人FBI捜査官リ...
夫の転勤に伴ってブカレスクに住み始めた米国人のジュリアは、向かいのアパートの窓から、誰かが自分を監視していると疑い始める。折しも町には猟奇殺人が連続し、犯人はスパイダーと呼ばれていた。