第79回毎日映画コンクール俳優主演賞を受賞した「あんのこと」「ナミビアの砂漠」の河合優実

第79回毎日映画コンクール俳優主演賞を受賞した「あんのこと」「ナミビアの砂漠」の河合優実

2025.1.30

主演俳優賞 2024年を象徴した河合優実 第79回毎日映画コンクール【選考経過・講評】

2024年を代表する映画、俳優を選ぶ「第79回毎日映画コンクール」。時代に合わせて選考方法や賞をリニューアルし、新たな一歩を踏み出します。選考経過から受賞者インタビューまで、ひとシネマがお伝えします。

第79回毎日映画コンクール各賞が決まった。俳優部門は今回から、男女の別を廃止した。「主演俳優賞」「助演俳優賞」とし、それぞれ2人までを受賞者とする。約70人の選考委員による投票の上位得票者が候補となり、2次投票を実施。候補者は、石原さとみ(ミッシング)▽上白石萌音(夜明けのすべて)▽河合優実(あんのこと)▽河合優実(ナミビアの砂漠)▽草彅剛(碁盤斬り)▽草笛光子(九十歳。何がめでたい)▽山口馬木也(侍タイムスリッパー)▽横浜流星(正体)。作品ごとに候補となるため、河合は2作品で対象。2次投票の結果、河合が「あんのこと」「ナミビアの砂漠」で同数の票を獲得。横浜流星とともに2人受賞となった。


「あんのこと」© 2023『あんのこと』製作委員会


「ナミビアの砂漠」©2024『ナミビアの砂漠』製作委員会

類いまれな感性伸ばし大輪の花に 

【講評・河合優実】「あんのこと」も「ナミビアの砂漠」も、河合優実は身にまとっている今の時代の空気感によって、登場人物をリアルなものにしている。それは演技の技術ではまかなえない存在感で、まさに彼女は2024年を象徴する、現代を生きている俳優だった。逆にまだテクニシャンとは呼べない彼女が、その類いまれなる感性をどのように伸ばしていくのか。さらなる大輪の花となる今後への期待値も含めて、この受賞を祝いたい。(金澤誠)

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