ⓒ2022映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会 ⓒ1989 清水香子

ⓒ2022映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会 ⓒ1989 清水香子

2022.12.01

「ラーゲリより愛を込めて」山本幡男が妻モジミに送った葉書など展示中

公開映画情報を中心に、映画評、トピックスやキャンペーン、試写会情報などを紹介します。

ひとしねま

ひとシネマ編集部

12月9日公開「ラーゲリより愛を込めて」(毎日新聞社など製作委員会)の公開を記念して、京都の舞鶴・新宿・赤坂にて大型の展示企画を実施しています。
展示物の1つ山本幡男が妻モジミに送った葉書を紹介します。

抑留されてしばらくすると、国際赤十字社を経由して郵便のやり取りができるようになりました。その際に、ソ連から支給された往復葉書が使われました。
収容所生活の辛さなどソ連側に不利な内容を書くことは許されず、当たり障りのないことしか書けませんでした。さらに、検閲に時間がかかり、葉書が届くまで半年以上かかることもありました。それでも、懐かしい故郷で帰りを待つ家族と便りを交わすことは、抑留者の生きる希望となりました。

帰国する際、文字が書かれたものを持ち帰ることは禁止されていましたが、一部の抑留者は、家族から届いた大切な葉書を捨てられず、衣類の中などに隠して持ち帰りました。

山本幡男が妻モジミに送った葉書(山本顕一 提供)



「まず私が元気に暮して居ることをお知らせします。御安心下さい。ただ心配でならないのは留守の家族や親類の人々の安否、ことに顕一はじめ子供達がどうして暮らしているか、一人前の教育を受けているか、気にかかってなりません。母上や貴女の御苦労重々察します。どうか明るい希望と確信をもって生き抜いて下さい。皆様によろしく。」
※葉書の書き下し文は、カタカナ文を漢字かな混じり文に、旧字を新字に、送りがなやひらがなを現代語表記にするなど、読みやすく書き改めています。

なお、東京・新宿の平和記念展示資料館では企画展「言葉は海を越えて 収容所と日本を結んだ葉書」I期:異国の丘にて(1946ー1950)が同時開催中です。

■「映画 ラーゲリより愛を込めての世界」イベント概要
映画紹介、映画衣裳、小道具展示、シベリア抑留解説コーナーなど
①京都・舞鶴
[場所] 舞鶴引揚記念館
[住所]京都府舞鶴市字平1584番地 引揚記念公園内
[営業時間]9:00~17:00(最終入館は16:30まで)
[期間]2023年1月15日(日)まで
※新型コロナウイルスの流行状況などにより変更となる可能性があります。
[定休日]毎月第3木曜日(8月と祝日を除く)、年末年始(12月29日~1月1日)
[電話番号]0773-68-0836
[入場料]一般 個人:400円/団体(20名様以上):300円
学生(小学生~大学生)個人:150円/団体(20名様以上):100円
期間中の映画紹介コーナー:一部無料
[公式サイト]https://m-hikiage-museum.jp/
 
②東京・新宿
[場所]平和祈念展示資料館
[住所]東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル33階
[営業時間]9:30~17:30(入館は17:00まで)
[期間]2023年1月15日(日)まで
※新型コロナウイルスの流行状況などにより変更となる可能性があります。
[定休日]月曜日、年末年始(12月28日~1月4日)
※祝日または振替休日の場合はその翌日
[電話番号]03-5323-8709
[入場料]無料
[公式サイト]https://www.heiwakinen.go.jp/
 
③東京・赤坂
[場所] 赤坂Bizタワー SHOPS&DINING アトリウム2F展示スペース
[住所]東京都港区赤坂5-3-1(東京メトロ千代田線赤坂駅3b出口)
[営業時間]11:00~19:00
[期間]2022年12月25日(日)まで
※新型コロナウイルスの流行状況などにより変更となる可能性があります。
[定休日]なし
[入場料]無料

ラーゲリより愛を込めて

第二次世界大戦後の1945年。そこは零下40度の厳冬の世界・シベリア…。わずかな食料での過酷な労働が続く日々。死に逝く者が続出する地獄の強制収容所(ラーゲリ)に、その男・山本幡男は居た。「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます。」絶望する抑留者たちに、山本は訴え続けた―
山本はどんな劣悪な環境にあっても分け隔てなく皆を励ました。そんな彼の仲間想いの行動と信念は、凍っていた日本人捕虜たちの心を次第に溶かしていく。山本はいかなる時も日本にいる妻や4人の子どもと一緒に過ごす日々が訪れることを信じていた。
終戦から8年が経ち、山本に妻からの葉書が届く。厳しい検閲をくぐり抜けたその葉書には「あなたの帰りを待っています」と。たった一人で子どもたちを育てている妻を想い、山本は涙を流さずにはいられなかった。誰もがダモイの日が近づいていると感じていたが、その頃には、彼の体は病魔に侵されてい

ライター
ひとしねま

ひとシネマ編集部

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