本作は、元レーサーにしてカーデザイナー、フェラーリ社を立ち上げ、イタリア屈指の自動車会社に成長させるが、その私生活は謎に包まれたエンツォ・フェラーリの波乱と激動の1 年を描く。監督は、「ヒート」（1995年）や「インサイダー」（99年）のメガホンをとり、「フォードvsフェラーリ」（19年）では、製作総指揮を務めたマイケル・マン。

1957年、59歳のエンツォ（アダム・ドライバー）は、前年に難病を抱えた愛息ディーノを亡くし、フェラーリ社の共同経営者でもある妻ラウラ（ペネロペ・クルス）との夫婦生活は冷え切っていた。さらに、秘かに愛し合っていたリナ（シャイリーン・ウッドリー）とその息子ピエロとの二重生活は、思いがけずラウラの知るところになる。2人の女性との愛憎と婚外子の認知問題に加え、業績不振により破産寸前のフェラーリ社は、競合他社からの買収の危機に瀕していた。窮地に立たされたエンツォは、起死回生を賭け、イタリア全土1000マイル縦断の公道レース「ミッレミリア」に挑む。

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