俳優デビューから35年、トップスターであり続けるブラッド・ピット。最新主演作「ブレット・トレイン」の公開に合わせ、その変わらぬ魅力を徹底分析。映画人としてのキャリアの変遷、切り口ごとのオススメ作品、人柄を感じさせるエピソードと、多面的に迫ります。
俳優生活35年 ブラッド・ピットの衰えぬ魅力
ブラッド・ピット主演最新作「ブレット・トレイン」は米国では8月5日に公開され、すでに世界の累計興行収入が1億ドルを突破する大ヒットだ。その超大作の原作者としてクレジットされたのが作家の伊坂幸太郎。2010年刊行の小説「マリアビートル」(KADOKAWA)を、デビッド・リーチ監督がハリウッド流に仕立て直した。 試写を見た作家がまず一言。「いやあ、おもしろかったですね。内容は物騒だし、はちゃめちゃな感じなんですが、やっぱり映画ならでは。見てて楽しくて」 (C)2022 Columbia TriStar Marketing Group,Inc. All Rights Reserved. 「天道虫」が「レディバグ」に 原作の「マリアビートル」のあらすじをざっくり紹介しておこう。 舞台は東京から盛岡に疾走する東北新幹線。主人公の殺し屋で、とにかく運の悪い「天道虫」こと「七尾」が引き受けたのは、新幹線ひと駅分で済む簡単な仕事のはずだったが、その七尾に復讐(ふくしゅう)を誓う「狼」、すご腕コンビの「蜜柑(みかん)」と「檸檬(れもん)」、酒浸りの「木村」といったクセの強い同業者たちが同じ列車に乗り合わせる。そこに他人をおもちゃにすることに喜びを覚える邪悪な中学生「王子」も絡み、てんやわんやの大混乱に……という物語だ。 「ブレット・トレイン」もおおむね原作通りで話は進む。舞台を東京―京都の架空の超高速列車に置き換え、七尾役は頼りないイメージそのままに、英語で天道虫を意味する「レディバグ」に名を変えてブラピが、王子役は女子学生「プリンス」に姿を変え、ジョーイ・キングが演じる。 「小説のアイデアをかなり使ってくれていたので驚きました。最初は原作と同じなのは『新幹線の中で殺し屋が戦う』ぐらいかな、と思っていたので。個人的には、列車が盛岡行きではなくなった、というのはちょっと(東北在住者として、東北の人たちに)申し訳ないな、という思いはありましたが……」 そう。いくら話の流れはおおむね同じといっても、そこは活字と映画である。舞台や役名のほかにも違いはある。「一番の違いは王子の描き方だと思います。僕は王子を悪の象徴、比喩として描きましたが……」 「王子」から「プリンス」 「エンタメとしてよかった」 眉目(びもく)秀麗だが悪の権化のような中学生・王子は、原作では蔭の主役とも言うべき存在だ。「なぜ人を殺してはいけないのか」といった質問で大人たちを翻弄(ほんろう)し、同調圧力や集団心理を巧みに操って他人を追い込み、殺し屋さえも手玉に取る。 「小説を書いている時、そこは大事な箇所だと思って書いていたんです。特に同調圧力や集団心理は、戦争や恐ろしい事件を持ち出すまでもなく、人間の怖さの最たるものだと思ってきました」 だが、映画ではこうした場面は一切登場しない。「『プリンス』も、王子とは違って分かりやすい悪人として描かれていました。でも、エンターテインメントして、僕はこれで良かったと思う。小説は小説で、映画は映画で描くものがありますから。『なぜ人を殺してはいけないか』という日本ではよく投げられる問いも、宗教も哲学も違う諸外国で通用するか分かりませんし」 ページを何度も読み返し、文章や行間に込められた意味を自分なりに咀嚼(そしゃく)し、のみ込む作業が楽しい読書と、今回の「ブレット・トレイン」で言えば2時間6分の上映時間、ノンストップでアクションや殺し屋たちの駆け引きで魅了する映画との違いである。それぞれを楽しめばいい。 原作で死ぬのは殺し屋だけだが… あえて付け加えれば、もう一つ、記者が気づいた大きな違いがある。映画では殺し屋たちはもちろん、それ以外の人たちも死ぬ場面が描かれる。結末では「大惨事」とも言える事態も待ち受ける。 だが、原作は、死ぬのは殺し屋たちに限られる。記者個人の感想で言えば、この仕事で時に人の生死に触れ、友人や後輩、親族を亡くす経験をしてから、人がやたらに死ぬ作品に触れることが少しつらい。特に子どもが生まれてから、映像でも活字でも、子どもが死ぬ描写は相当の苦痛を感じるようになった。 このことを話すと、伊坂さんもうなずいた。「よく分かります。僕も子どもが生まれてから、あまり人を死なせるのはやめよう、と思うようになったんです。だから『マリアビートル』を書く時も、作中で死ぬのは、殺し屋たちだけにしよう、と決めていたんです」 その作家のやさしさが通じたのか、アクション映画としては、人が死ぬ場面は「最小限」の部類だといっていい。それでも、記者は少しひっかかった。読者はどうお感じになるだろう。 さて、最後にブラピである。「実は最初、『主演はブラピに決まりました』とエージェントに聞いた時、つまらないジョークだな、と本気で受け取らなかったほど。それが本当だったんで、もう驚いて……。頼りない『七尾』に合うのかなあ、と思っていたんですが、さすが名優です。ぴったりハマっていました」とのこと。 映画も原作も、ともに楽しんでいただきたい。
吉井理記
2022.8.29
新作「ブレット・トレイン」で“世界一運の悪い殺し屋”に扮し、イケおじの魅力を振りまくブラッド・ピット。58歳になったとはいえ、キュート&ダーティー&クレージー、そしてもちろんビューティーを絶妙にブレンドした独特の佇まいは相変わらず。歳を重ねた分だけ、うまみも増している。そんなブラッドの3年ぶりの来日が決定した。 初来日は「セブン・イヤーズ・イン・チベット」。まばゆいばかりの美しさだった 思い起こせば、初来日は「セブン・イヤーズ・イン・チベット」(1997年)を携えた97年。33歳の時だから、じつに25年も前のことだ。作中で演じたオーストリア人登山家ハインリヒ・ハラ―の役作りのままにプラチナブロンドの髪で現れたブラッドのまばゆい美しさは、いま思い出してもうっとりする。 当時はちょっといたいけな少年の風情も残し、ひとりでは不安らしく、インタビューはすべてジャン=ジャック・アノー監督が横に座ってサポート。というか、撮影エピソードなどはほとんど監督が披露。 たとえば、アンデスの岩場の撮影中。監督はスタッフに忙しく指示を出すうちにブラッドがロープ1本で空中にぶら下がっていることを忘れてしまい、長時間放置。やっと気がついて引き上げられたブラッドは寒さで口もきけない状態だったそうだ。 「でも、ひと言も文句を言わなかったよね、ブラッド」と監督が話題を振ってくれると、「だって、あそこにはパパラッチがいなかったからね」と照れ笑い。そう、すでに“世界一美しいスター”として人気が沸騰し、パパラッチとファンに四六時中追いかけ回されるハードな日常をネタにした皮肉なジョークをポツリ。 「ジョー・ブラックをよろしく」 (C)1998 Universal Studios. All Rights Reserved. “ブラピ・フィーバー”が盛り上がるいっぽうだった2度目の来日 2回目の来日は「ジョー・ブラックをよろしく」(98年)を携えた98年。“ブラピ・フィーバー”は盛り上がるいっぽうで、取材申し込みが多すぎて、記者会見ではカメラマンが3グループに分けられた。しかも1グループ3分の撮影時間という条件付きだから、スタッフもピリピリ。 まぁ、ブラッド自身が、取材が苦手、騒がれるのが嫌いなタイプだから、周りが気を使うのも当然だった。しかし、取材現場に現れたご本人は終始にこやかでコメントもハキハキ。なかでも納得したのは。 「10年ほどのキャリアを積んできて、最近ちょっとだけ映画の仕事がわかったかなという感じ。だから、これからの数年間はいろいろなことを試して、自分はここまで行けるんだということを探ってみたい。もちろん、家族も作りたいしね」 あとになってその言葉を裏読みするなら、俳優としての演技評価を高めた「セブン」(95年)のデビッド・フィンチャー監督との再タッグ「ファイト・クラブ」(99年)で新境地を開拓中だったこともある。また、1番目の妻ジェニファー・アニストンとの交際が始まった頃だから“すでに結婚を考えていた?”なんてね。 ちなみに、「ジョー・ブラックをよろしく」がクロージング上映された東京国際映画祭のパーティーに参加したブラッドは、ワイングラスを片手にすっかりくつろいだ雰囲気。気軽に雑談にも応じてくれて、スターの輝きとちょっぴりの貫禄もあり。前回の来日時より、ずっと大人な感じがした。 余談だが、ブラッドは来日前からホテルにこもりっぱなしになることを見越して、当時のフォーシーズンズホテル椿山荘に宿泊することを指定していた。そう、椿山荘は史跡めぐりができる広大な日本庭園を有するホテルだから、騒がしい外に出なくても日本の歴史や様式美を楽しめる。もともと歴史や建築様式に興味を持っているブラッドは毎朝この庭をゆっくり散歩して英気を養っていたそうだ。 じつは、その後も「ザ・メキシカン」(2001年)、「オーシャンズ12」(04年)、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08年)などの取材のためにロサンゼルスで会見している。その中でびっくりしたのが「ベンジャミン・バトン〜」の時。デビッド・フィンチャー監督や共演のケイト・ブランシェットと並んだブラッドはじつに能弁。 監督については「もっとも偉大なストーリーテラーであり、もっとも理解ある良い友人をみつけた。そして幸運なことに、彼はずっと僕のそばに居てくれてる」と、しみじみ語っていた。 この頃には、1回目の離婚を経験し、「Mr. Mrs.スミス」(05年)の共演で恋に落ちたアンジェリーナ・ジョリーの影響よろしく、共同で慈善事業の財団も設立。同時に製作会社<プランBエンターテインメント>を拠点にプロデューサー業にも本腰を入れ始めていた。 2009年に来日したブラッド・ピット 優しい父親の顔ものぞかせた「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」来日時 つまり、スターというより“映画人”として高い志を抱き、自覚と自信がついてきたということか。ロサンゼルス会見のあと、「ベンジャミン・バトン〜」の公開直前にはパートナーのアンジェリーナ・ジョリーと6人の子供を連れての来日。会見では「子供たちが喜ぶオススメの場所は?」などと、優しい父親の横顔もチラリのぞかせていた。 近年は「ウォー・マシーン:戦争は話術だ!」で来日。右は共同プロデューサーのデデ・ガードナー その後も数回来日し(ほとんどが記者会見のみなのは、ちょっと残念だが)、近年では製作&主演を務めたNetflixオリジナル映画「ウォー・マシーン:戦争は話術だ!」(17年配信)のプロモーションで17年5月に、そして19年9月には「アド・アストラ」(19年)で来日。 となれば、「ブレット・トレイン」を引っさげてやって来る、3年ぶりの“生ブラピ”にファンもメディアも盛り上がることは間違いない。 <画像を使用した作品一覧> ●「セブン・イヤーズ・イン・チベット」 ブルーレイ:¥2,381+税 発売・販売元:(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント © 1997 Mandalay Entertainment. All Rights Reserved. ●「ジョー・ブラックをよろしく」 好評発売中 ブルーレイ:¥2,075(税込) DVD:¥1,572税込 発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
金子裕子
2022.8.24
1990年代から令和の今、ハリウッドのA級スター俳優として君臨するブラッド・ピットは、プロデューサーとしての手腕もA級だ。製作会社プランBエンターテインメント(以下プランB)は、2002年に彼とブラッド・グレイ(この後、05~17年パラマウント・ピクチャーズの会長兼CEOを務めた)、そして当時の彼の妻だったジェニファー・アニストンによって設立され、その直後からヒット作を連発したことで注目を浴びた。 出演作でなくともヒットさせているプロデュース作品の傾向とは 彼のように主役級の俳優が作品をプロデュースすること自体、ハリウッドでは珍しいことではない。ジョージ・クルーニーやレオナルド・ディカプリオ、最近ではマーゴット・ロビーなど、自分で作りたい企画を実現するために自らの出演作でプロデューサーも務めるというケースは当たり前のことになっている。 だが、ブラッド・ピットの場合、自身の出演作でなくても、ブランド力のあるプランB製作で商業的にも成功させるすべを持つ。映画という映画、片っ端から見ることで知られている彼がプロデュースを担うやいなや、自分のスターバリューを理解した上で作品を仕上げてくるのだ。 彼がプロデュースした作品にはいくつかの傾向がある。オスカー狙いの大作、ベストセラー原作もの、無名を有名に変えるチャレンジ作、自身が出演することでマネーメイクする作品、そしてダイバーシティーだ。 「それでも夜は明ける」 (C) 2013 Bass Films, LLC and Monarchy Enterprises S.a.r.l. All Rights Reserved. プランBのブランド力を高め、オスカー戦線にも参戦 まずオスカー狙いの大作。プランBの設立直後のタイミングから「ディパーテッド」(06年)を大成功に導き、これによってプランBのブランド力が一気に高まったのは有名な話。その後、「それでも夜は明ける」(13年)「マネー・ショート 華麗なる大逆転」(15年)「ムーンライト」(16年)「バイス」(18年)と、オスカー主要部門で戦える作品を手掛けてきた。その手の作品は、興収狙いのビッグムービーというよりも、アートハウス寄りというのが常だが、これらの作品は興行的にも成功しているのが特徴といえるだろう。 「食べて、祈って、恋をして」 (C) 2010 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved. ベストセラー小説の映画化でもセンスを発揮 次にベストセラー原作もの。原作小説の出版前から映画化権を取得していた「きみがぼくを見つけた日」(09年)や、10年時点で全世界累計700万部を売り上げた大ヒットエッセーの映画化「食べて、祈って、恋をして」(10年)など、じつに目のつけどころがいい。 これら原作はベストセラーだが、いわゆる有名作家の作品ではないのだ。作家の名前を借りてヒットに導くタイプの映画ではなく、時代の波に乗ってヒットした原作本を、「これを読んだら映像で見たいでしょ?」とファン心理をついた映像化を実現している。 その点では「ワールド・ウォーZ」(13年)や「ウォー・マシーン:戦争は話術だ!」(17年)も当てはまる。が、これらはさらなる本気度がうかがえる作品だ。というのも、彼はエグゼクティブ・プロデューサーではなく、いちプロデューサーとして関わる一方、自身が主演を務めた作品だから。 前者は世界的大パニックの回想録風だった原作を、パニックそのものを描いたアクション映画。後者は戦争ノンフィクションを、フィクションに落とし込んだ風刺映画。どちらも主演を誰がやるかによっては、批判を浴びかねない解釈をしている問題作だ。 だが、ブラッド・ピットというA級スターが主演することによって、問題作が「ブラピ主演作」の看板に早変わり。彼はこの効果を理解してやっているとしか思えないし、実際いずれもベストなタイミングでリリースして大成功している。タイミング、作品力、スターバリューなど、彼が全てにおいてプロデュースできる裏方根性を感じられるはず。 「ミナリ」 (C) 2020 A24 DISTRIBUTION, LLC All Rights Reserved. 映画の役割を理解し、情勢を見極め、チャレンジを続ける また、社会の変動を映すのも映画の役目。プロデューサーの彼はその役割も考えている。それが如実に表れているのが、「オクジャ okja」(17年)、「ミナリ」(20年)だ。前者は当時、欧州・南米に続きアジアに進出しシェアを伸ばしつつあったNetflixのオリジナル作品。そのタイミングと先見性もさることながら、韓国・アメリカの合作に踏み切ったことも特筆すべきことだ。 この作品によって、その後オスカー獲得によって世界的巨匠となるポン・ジュノの名を広めるきっかけとなったのだから。そのころのポン・ジュノはカンヌをはじめとする欧州の映画祭では知らぬ者なしの有名監督だったが、北米ではまだまだ。彼に目をつけただけでなく、現在隆盛を極める韓国エンタメを先取りしたともいえる。 後者はアートハウス系の製作・配給で勢いを増していたA24とのタッグ。おまけに、コリアン・アメリカン1世の苦労話を、コロナ禍によるアジアン・ヘイトが吹き荒れる中リリースするという、神がかったタイミングも実現。多様性の象徴ともいえる「映画」を通じて、ダイバーシティーとインクルージョンを訴えることに成功している。 「アド・アストラ」 (C) 2020 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. これからの人材を積極的にバックアップする目利きの面も そして最後に才能の育成について。「キック・アス」(10年)のマシュー・ボーンや「ビール・ストリートの恋人たち」(18年)のバリー・ジェンキンス、「アド・アストラ」(19年)のジェームズ・グレイなど、それまで一部映画ファンには知られていたが代表作を欠く、なかなか芽が出ない監督を積極的にバックアップしているのだ。 これはひとえにブラッド・ピット自身がシネフィルであることが功を奏したといえる。彼は映画を見ていないときはないというほどの映画好き。だからこそ、もう一息の彼らを業界のトップに押し上げるため、プランBのブランド力とブラッド・ピットのスターバリューを活用しているのだ。 ブラッド・ピットによるプロデュース。それは、自身の出演作のプロデュースにとどまらず、多様な人たちがいきいきと活躍する「映画界」をも活性化させるきっかけを作っているといえるだろう。 <画像を使用した作品一覧> ●ディパーテッド ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD 1,572円(税込) 発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ●それでも夜は明ける ブルーレイ:¥2,200(税込) DVD:¥1,257(税込) 発売・販売元:ギャガ ●食べて、祈って、恋をして 価格:¥2,381+税 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント ●ミナリ ブルーレイ:¥5,280(税込) DVD:¥4,180(税込) 発売・販売元:ギャガ ●アド・アストラ ブルーレイ発売中/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン
よしひろまさみち
2022.8.23
まさに「ブラピ様お召し超特急」。ブラッド・ピット主演の「ブレット・トレイン」公開を前にした8月23日、ピットら俳優陣を乗せた特別仕立ての新幹線が、東京・京都間を疾走。走る車内で記者会見という〝史上初〟動くレッドカーペットイベントである。 人払いした東京駅17番線ホーム 午前11時、東京駅の新幹線ホーム17番線。掲示板には「団体列車」と表示され、反対側の16番線には回送車両が停車中。ホームは総勢60人ほどの取材陣とスタッフの他は人けがなくなり、警察官が立つものものしさだ。 ブラインドを下ろして到着した車両に乗り込むと、車内は映画のポスターが張り巡らされた特別仕様。MC役も映画の車掌と同じ衣装だ。ブラピ来日は3年ぶり、日本が舞台の作品で、しかも世界プロモーションの最後の地。配給のソニー・ピクチャーズ、力が入りまくるのも無理はない。 同42分、新幹線は〝定刻〟通り出発し、走ること小一時間、ブラッド・ピット、アーロン・テイラー・ジョンソン、真田広之の出演者と、デビッド・リーチ監督が登場、トークセッションが始まった。 「こんな時だから、笑いが必要だ」 ピットは大きな笑顔を見せて開口一番、「また撮影してるみたい、デジャブだ」。コロナ禍のさなかの撮影は、ロサンゼルスのスタジオに3車両分のセットを作り、窓の外に投影した風景を見ながらだったという。「不思議な感じがするよ」。取材陣に「楽しんでる?」と愛想をふりまきながら、サービス精神たっぷりだ。 映画は伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」が原作。ブラッド・ピット演じる殺し屋レディバグは代役でカバンを運ぶ仕事を引き受けて、東京から京都に向かう超高速列車「ゆかり」に乗り込む。隣の品川駅で降りるはずが、車内で他の殺し屋たちと遭遇、殺し合いに巻き込まれるというアクションコメディー。 監督のリーチは、ピットのスタントダブルを務めていたこともあり、長い付き合い。ピットが脚本を読んだのは、「ロックダウンで5カ月も閉じ込められていたころ」という。一読して気に入った。 「デビッドは『ファイト・クラブ』の頃からの友人だし、キャラクターがユニークでいい俳優も集まった。何より笑えた。こんな時だから笑いが必要だと思ったね」 殺し屋の一人、タンジェリンを演じたアーロン・テイラー・ジョンソンは「日本に来られてうれしい」と大喜び。「日本で撮影できたら良かったけど、コロナ禍ではできなかった。でもいいチームで、楽しかった」 ブラッド・ピットと真田広之=提供写真 「サナダが出演して、映画の格が上がった」 真田広之は伝説の殺し屋エルダー役。映画の中でも一目置かれる存在だ。「日本の原作が豪華キャストで世界に発信される。うまく脚色されていて、面白くならないわけがないと飛び乗った」。ピットは「エルダーは、そこにいるだけで周りが静かになるような威厳のある人物。サナダが出演して映画の格が上がった。俳優として45年? 50年? ファイトシーンを撮り続けるなんて、すばらしい」と絶賛。 真田は「55年ですけど」と訂正しつつ、ピットの持ち上げように「撮影前に聞かなくて良かった、プレッシャーがすごい」。そして返礼。「ブラッドは気さくで映画への情熱があって、撮影が毎日楽しみだった。あの笑顔に包まれて、撮影現場は優雅で温かい雰囲気。柔らかいオーラでチームを引っ張っていく、特殊なエネルギーを感じました」 映画の「ゆかり」は、10人の殺し屋が血みどろの戦いを繰り広げながら暴走し、終点京都で荒唐無稽(むけい)な結末を迎える。日本の描写はパロディー満載だ。ピットは「日本と日本文化への愛が感じられるよ。アクションもすごいし、すばらしい時間を過ごせるよ」。 上機嫌のうちに20分ほどの会見を終えて、笑顔をふりまきながらレッドカーペット(が敷かれた通路)を歩き、後方の車両へと消えていった。 京都の大ファン! 映画の中では激しい格闘で車内が破壊され、揚げ句に爆破までされる超特急だが、特別列車は同2時前、無事に京都に到着。夕刻からは京都・二条のシネコンで舞台あいさつが行われた。 ピットら出演者は、会場入りする前に待ち構えたファンの求めに応じ、サインに写真撮影にと大サービス。舞台あいさつには車掌役で出演したマシ・オカ、日本語吹き替え版を担当する堀内賢雄、フワちゃんらも加わった。 ピットはここでも終始、大張り切り。「日本にファンがいるなんてうれしい。自分は京都の大ファン」とアピール。登壇者の間を行き来して、自身の声を担当する堀内と並んで「見分け付く?」とおどけて見せ、会場を大いに盛り上げた。 「ブレット・トレイン」は9月1日、全国公開。
勝田友巳
世代を問わずに、日本人の誰もが知るハリウッドスター。トム・クルーズ、レオナルド・ディカプリオ、ジョニー・デップ……。そしてこの人、ブラッド・ピットだろう。数十年に及びこの座をキープし続けている影響力と存在感は、驚嘆に値する。 特にブラッド・ピット=ブラピは、ザ・娯楽作的なブロックバスター映画に多数出演するタイプではなく、作家性の強い作品を中心に選んできた。彼自身も、特に中期以降は二枚目的な役柄を避け、汚れ役や人間臭いキャラクターに注力。にもかかわらず、シネフィルによらずネームバリューがあり続けるという事実――。必然の“ぶっ飛び映画”である最新主演作「ブレット・トレイン」の公開を記念し、本稿ではブラッド・ピットのエッジーなキャラクター&作品群を振り返っていきたい。 「セブン」 (C)2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. 鬼才たちの作品で見せるインパクトある演技 まずは1995年の映画(日本公開は96年)「セブン」と「12モンキーズ」。前者はデビッド・フィンチャー、後者はテリー・ギリアムと鬼才の名が似合う監督たちとコラボレーションした。「セブン」では猟奇殺人犯を追う武骨な刑事に扮(ふん)し、泥臭い魅力を披露。終盤に刑事に待ち受けている壮絶な運命とその際の表情は、一度見たら忘れられないほどのインパクトだ。 「ベンジャミン・バトン」 The Curious Case of Benjamin Button © 2008 Warner Bros. Entertainment Inc. and Paramount Pictures Corporation. Package Design © 2009 Warner Bros. Entertainment Inc. Distributed by Warner Home Video. All rights reserved. ブラッド・ピットとフィンチャーは「ファイト・クラブ」(99年)、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(2008年)でもタッグ。前者で演じたカリスマ性あふれるせっけん屋のタイラー・ダーデンは彼の代表的キャラクターともいえ、いまだに多くの映画好きをとりこにし続けている。後者では、老人の姿で生まれて年齢が上がっていくにしたがって若返っていくという他に類を見ない難役に挑戦。表情・声色・仕草等々、しっかりと説得力をもたらしてくる演技はさすがの一言だ。 「12モンキーズ」 (C)1995 UNIVERSAL CITY STUDIOS. INC. All Right Reserved. そして、ブラッド・ピット=キレたキャラのイメージが定着したのは、恐らく「12モンキーズ」であろう。本作では、クレージーなテロリストを熱演。初登場シーンから瞳孔は開きっぱなしで、早口&奇怪な動きを繰り返すサイコなキャラを見る者の脳裏に刻み付ける。異常性をほとばしらせながらも、しっかりと観客が「カッコいい」と思える領域に持ってくるあたり、ブラッド・ピットの演技力が如実に出た作品といえる。本作と前述の「ファイト・クラブ」を含め、“狂気”は彼の特性を見ていくうえでひとつの重要なキーワードになっていく。 「イングロリアス・バスターズ」 Film (C)2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. タランティーノ作品で見せる泰然とした存在感 クエンティン・タランティーノ監督と組んだ「イングロリアス・バスターズ」(09年)は、その好例だ。本作でブラッド・ピットが扮したのは、ナチス・ドイツを震え上がらせる秘密特殊部隊のリーダー。劇中を通して全くブレることなく、徹底的に彼の正義を貫くさまは頼もしくもあり、その容赦のなさは恐ろしくもある。限界突破してしまった狂気がヒロイックなものに感じられるのは、タランティーノ作品特有のテンションもあろうが、泰然としたブラッド・ピットの存在感あってこそだろう。 タランティーノ監督との再タッグ作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(19年)では、衰えぬ若々しさで見る者を驚かせた。本作で演じたスタントマンもまた、我が道を行く男であり、カルト信者に囲まれても動じない肝っ玉は一種の狂気に近い。 「ツリー・オブ・ライフ」 The Tree of Life (C) 2010 Cottonwood Pictures, LLC. All rights reserved. Artwork Supplementary Materials Copyright (C) 2011 Fox and its related entities. All rights reserved. ※The Tree of Life のみイタリック体表記 ここまで紹介した作品は、主にエンターテインメントの領域にある作品だが、ハリソン・フォード共演作「デビル」(97年)で演じたIRAの活動家、「ツリー・オブ・ライフ」(11年)での封建的な父親など、シリアスな人間ドラマでの抑えた狂気もまた、実に味わい深い。「バベル」(06年)や「ワールド・ウォーZ」(13年)のように、危機的状況に置かれた“一般人”の覚悟を違和感なく見せられるのもまた、狂気の本質を捉えているからといえるのではないか。 自在な演技力で築かれたフィルモグラフィーとこれから 今回は「ブラッド・ピット×狂気」というテーマで出演作を見てきたが、これは確かに彼の特長ではあるものの、振り切れた大きい演技から、繊細な内にこもる演技まで自在に表出できる非凡な演技力を表す一つのトピックに過ぎない、という見方もできる。そうでもなければ、球団のゼネラルマネジャーの生きざまを丁寧に積み上げていく「マネーボール」(11年)から、コーエン兄弟との「バーン・アフター・リーディング」(08年)、「デッドプール2」(18年)、「ザ・ロストシティ」(22年)といったコメディーまでなんでもござれのフィルモグラフィーを形成することはできなかっただろう。 なんとも軽やかにジャンルを横断していくスター、ブラッド・ピット。最新作の「ブレット・トレイン」は、終始バカバカしいほどの陽気なテンションで進んでいくアクション大作だ。ブラッド・ピットはとかくツイていない不幸体質の男を飄々(ひょうひょう)と演じているが、彼本来の魅力が崩れることはない。むしろその抜け感がダサカッコよさを形成しており、ファンにおいては「好きにやってんなぁ」とニヤニヤしてしまうはずだ。 ちなみに、本作を経たのちは「ラ・ラ・ランド」(16年)のデイミアン・チャゼル監督の新作「Babylon(原題)」が控えている。1920年代のハリウッドを舞台にした歴史劇とのことで、また新たな魅力で我々を酔わせてくれるに違いない。 <画像使用の作品一覧> ●「セブン」 デジタル配信中 ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD 1,572円(税込) 発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ●「ベンジャミン・バトン」 ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD 1,572円(税込) 発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ●「12モンキーズ」 Blu-ray発売中(税込¥2,200)&デジタル配信中 発売・販売元:松竹 2022年8月23日時点での情報です。 ●「イングロリアス・バスターズ」 ブルーレイ 2,075円(税込) DVD 1,572円(税込) 発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ●「ツリー・オブ・ライフ」 ブルーレイ発売中/デジタル配信中(購入/レンタル) 発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン
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ブラッド・ピットに恋した瞬間は、いまでも鮮明に覚えている。29年前、「リバー・ランズ・スルー・イット」(1992年)を映画館で見たときだ。しかしながら、見に行ったきっかけはブラピではなく、もともとロバート・レッドフォードのファンで、彼の監督作品という理由で選んだ作品だった。 「リバー・ランズ・スルー・イット」 ©1992 BY ALLIED FILMMAKERS, N.V. All Rights Reserved. 「リバー・ランズ・スルー・イット」での鮮烈な笑顔 「リバー・ランズ〜」は、ノーマン・マクリーンの小説「マクリーンの川」の映画化。モンタナ州の雄大な自然の美しさと、フライ・フィッシングを通じて描かれる家族と兄弟の愛と、若き日のレッドフォードか?と見間違うほどレッドフォードに似ているブラピ、驚くほど美しいブラピに心を奪われた。特に、クライマックスのシーン。父と兄が見守るなかで大きなマスを釣り上げたときのあの笑顔は、自身のなかでの“ブラピスマイル”の原点になっている。 (C)2001 BEACON COMMUNICATIONS,LLC. ALL RIGHTS RESERVED. 監督ロバート・レッドフォードによって光を浴びることになったブラッド・ピット。9年後の2001年に、この2人は「スパイ・ゲーム」で初共演することになる。諜報(ちょうほう)員として、ベテランが若者に教えるというその構図は、そのままレッドフォードとブラピの関係性にもつながるようで、「スパイ・ゲーム」も特別な一本だ。 「ジョー・ブラックをよろしく」 (C)1998 Universal Studios. All Rights Reserved. 汚れ役が続いたその先のブラピスマイル 「リバー・ランズ〜」を機に、レッドフォードだけでなくブラピも追いかけることになるわけだが、次なるブラピスマイルと再会するのは、少し先だった。というのも「リバー・ランズ〜」の直後は「カリフォルニア」(93年)や「トゥルー・ロマンス」(93年)など、いわゆる汚れ役が続くからだ。本人の意向かどうかは分からないが、美しさに注目の集まる俳優というのは、美で評価されるのではなく芝居で勝負したいと思うのだろうか、ブラピに限らず美しき俳優が汚れ役を好んで選ぶことは珍しくない。 ロン毛に無精ひげ、そこからにじみ出てくる色気もたまらないが、ファンとしてはやはり「リバー・ランズ〜」のあのブラピスマイルを心待ちにしているわけで。だからこそ「ジョー・ブラックをよろしく」(98年)と対面したとき、どれだけ心が躍ったことか。 第19回ゴールデンラズベリー賞最低リメイク及び続編賞にノミネートされてしまった作品ではあるが、女性目線で言わせてもらうのならば、街角で運命的に出会った男と女が、再び運命的に出会うまでのラブストーリーであり、しかも心も見た目も美しい青年の体をジョー・ブラック(=死に神)が借りて人間の心を学ぶ、何ともすてき映画。 ブラピをめでる映画として上位だと思っている。初めてピーナツバターを口にしたときの、ジョーとしての、あのブラピの表情にときめかない女性はいないはずだ。 「ファイト・クラブ」 © 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved. ディズニープラスのスターで配信中 「ファイト・クラブ」「トロイ」でストイックに鍛え上げられた肉体美 ブラピの代表作は?と聞かれたら、どのタイトルを挙げるだろうか。おそらく「セブン」(95年)と並んで挙がるであろう「ファイト・クラブ」(99年。どちらも監督はデビッド・フィンチャー)。 この作品でブラピが演じたタイラー役には、格好良さ、チャーミングさ、コミカルさ、暴力的なイカれ具合、そして肉体の美しさ、ブラピファンが欲しているすべてが盛り込まれている。鍛え上げられた肉体、見た目としてのたくましさと美しさはもちろんだが、その肉体を作り上げるまでにどれほどの努力があったのか──徹底的な役づくり、俳優としての姿勢にほれた作品でもある。 「トロイ」 © 2008 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved. その後も「スナッチ」(00年)で素手ボクシングのチャンピオン役を演じているが、「ファイト・クラブ」を超える肉体を披露しているのは「トロイ」(04年)だ。ギリシア神話に登場する最強戦士アキレスを演じている。この映画におけるアキレスは、どこから切り取っても完璧なヒーローであり、そのキャラクターはブラピにぴったりなのだが、当時の記事を調べてみると、ヒーロー感が重視されすぎてストーリーに深みが足りなかった──というニュアンスのコメントも目にする。 とは言っても、完璧なヒーローを演じたブラピは、まぎれもなくアクションスターだ。そして、この「トロイ」での経験によって、ブラピは映画におけるストーリーを重視するようになったと言われている。それはフィルモグラフィーを見てもうかがえる。大作でなくとも良作を届けたい、その思いが伝わってくるひとつが「ジャッキー・コーガン」(12年)。 「ジャッキー・コーガン」 (C)2012 Cogans Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. 「ジャッキー・コーガン」でのひと言では言い表せない魅力 殺し屋を主人公にした映画は数多く作られているが、この映画の何が新しかったのか──。すご腕の殺し屋ジャッキー・コーガンの特徴は、圧倒的なクールガイで、殺しの世界でのカリスマ性があって、殺す相手を思って“優しく殺す”。格好良さのなかに人間味というかおちゃめさというか、ひと言では言い表せない“らしさ”が見えるのだ。 殺し屋という設定を除けば、カリスマ性、格好良さ、人間味というのは俳優ブラピにも通じる要素であり、年齢を重ねたブラピの美しさをめでるのであれば、このジャッキー・コーガンも見逃してほしくない一作だ。 年を重ねるごとに進化する美しさ 約30年間ブラッド・ピットを追いかけてきて思うのは、年を重ねるたびに美しさも変化し、しかも過去で演じた美しさを繰り返さない俳優であるということ。また、彼自身が求める内面的な美しさも当然あって、それはキャラクターを創り上げる、役と向きあうことで生まれる美しさであり、物語を掘り下げる、より良い作品を作るための覚悟という名の美しさでもある。 我々は、彼の進化する美しさに惹(ひ)かれているのではないかと思うのだ。もちろん、最初に恋に落ちたブラピスマイルも進化している。現在58歳のブラピの最新作「ブレット・トレイン」にも、進化したブラピスマイルがしっかり刻まれていた。 <画像使用の作品一覧> ●「リバー・ランズ・スルー・イット<4Kリマスター版>」 好評発売中 BD:税込¥2,750/DVD:税込¥2,090 販売:キングレコード ●「スパイ・ゲーム」 好評発売中 ブルーレイ:¥5,280(税込)DVD:¥3,080(税込) 発売・販売元:ギャガ ●「ジョー・ブラックをよろしく」 好評発売中 ブルーレイ:¥2,075(税込) DVD:¥1,572税込 発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ●トロイ 好評発売中 ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD 1,572円(税込) 発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント 販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ●ジャッキー・コーガン DVD&Blu-ray好評発売中 ブルーレイ ¥1,800(税抜) DVD:¥1,200円(税抜) 発売元:株式会社ハピネットファントム・スタジオ 販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング 【関連記事】 ・ブラッド・ピットの衰えぬ魅力:演技力が導いた濃密なキャラクター遍歴 ・ブラッド・ピットの衰えぬ魅力:プロデューサーワークの軌跡から見えてくるもの ・インタビュー:「ブレット・トレイン」原作者・伊坂幸太郎が見た映画と小説の差 ・俳優生活35年 ブラッド・ピットの衰えぬ魅力
新谷里映
2022.8.22