この1本:「ありふれた教室」 どこで間違ったのか…
スリリングな上に考えさせる、ドイツ製の秀作。一つのボタンの掛け違いから最悪の事態へと転げ落ちていくスリラーであり、悪意なき悲劇であり、今日の教育現場の困難さをあぶり出す社会派作品でもある。ドイツ映画賞で作品賞などを受賞した。 カーラ(レオニー・ベネシュ)は中学校に赴任したばかり。校内で盗難事件が多発していて、カーラのクラスの生徒も疑われてしまう。一計を案じたカーラは、ジャケットに財布を残して席を離れ、その間をパソコンのカメラで隠し撮りする。財布からお金が消え、特徴ある柄のシャツを来た人物がジャケットに手を伸ばす映像が記録されていた。カーラは学校の事務員クーンを疑うものの、顔は映っておらず、ク...