戦果ゼロの〝人間爆弾〟を護衛した元零戦操縦士「火を噴いて落ちていくのが見えた」 元特攻兵を取材した記者が見た「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」3
今から80年前の1944年、対米戦争で苦戦していた大日本帝国陸海軍は、爆弾を搭載した航空機が搭乗員ごと敵艦に体当たりする「特別攻撃隊」を始めた。この特攻を描いた「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」が、公開から約2カ月たっても観客を集め、興行収入40億円をうかがうという。私は実際に出撃し生還した特攻隊員や、特攻を護衛した元兵士らに取材を重ね、これまで2回にわたり、ひとシネマで特攻について書いてきた。今回は護衛機パイロットの証言で、特攻の実態をふりかえってみよう。 特攻は〝作戦の外道〟 彰が身を投じた無謀な体当たり 元特攻兵を取材した記者が見た「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」...
栗原俊雄
2024.2.07