風のゆくえ
監督は、幼少期を養護施設で過ごし、解体業から荒戸映画事務所に入り映画制作を続ける石井慎吾。自らの経験をもとに原案を務めた「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」(2009年)で、閉塞感のある20代をリアルに描き出した。 本作も自らの実体験をもとに脚本を書き、自己肯定感のない現代の若者を投影した私小説ならぬ私映画というべき作品を描き出した。主演は、監督・主演をした「故郷の詩」(12年)でぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞を受賞した嶺豪一。ヒロインは、8才で降旗康男監督の目に留まり「赤い月」(04年)で映画初出演をはたした斎藤千晃。 東京郊外の倉庫で働きながら、漠然と日々を過ごす真司。幼少期に親兄...
製作年 2021年 監督:石井慎吾