毎日映コン・女優主演賞を受賞し、授賞式で壇上に立つ杉咲花=猪飼健史撮影

毎日映コン・女優主演賞を受賞し、授賞式で壇上に立つ杉咲花=猪飼健史撮影

2024.2.14

杉咲花「かけがえのない出会い」 広瀬すず「アイナを支えた」 第78回毎日映コン表彰式

毎日映画コンクールは、1年間の優れた作品と活躍した映画人を広く顕彰する映画賞です。終戦間もなく始まり、映画界を応援し続けています。

ひとしねま

ひとシネマ編集部

第78回毎日映画コンクール表彰式は14日、東京都目黒区のめぐろパーシモンホールで行われた。女優賞は同世代の2人。表彰式には2023年を代表する受賞者に加え、スタッフや共演者も祝福に駆けつけ、華やかなステージとなった。

毎日デジタル動画ニュース 23年の日本映画代表する顔ぶれ、一堂に 毎日映画コンクール表彰式

女優助演賞は「キリエのうた」の広瀬すず。映画初出演のアイナ・ジ・エンドの相手役。「アイナさんを支えて、役を生きることしかできないと思っていた」と撮影を振り返った。岩井俊二監督とは、「ラストレター」に続いて2作目。結婚詐欺師の役に「なんで私?と思った」と笑いながら言えば、岩井監督は「いたいけな女子高生から打って変わった〝いただき女子〟をすてきに演じてくれた。次は120%の広瀬すずで」とラブコール。

女優主演賞は「市子」の杉咲花。「映画は1人で成し遂げられない。関わった人と喜びを分け合いたい。市子とはかけがえのない出会いになった」と喜んだ。ただ「評価は他者の中にあるもの。引き続き粛々と作品と向き合いたい」と控えめだった。

杉咲に手紙で出演依頼をしたという戸田彬弘監督も登場。杉咲の「目に引力を感じ、ダメ元で」というが、実は代筆だったとか。「字が下手で……」。「杉咲さんのおかげで作品が大きくなり評価された」と感謝の言葉。杉咲は「自分の分岐点になる」との内容に「勝負に出ようとする作品で自分を求めてくれたことがうれしい。脚本を読んで、どんな場所に連れて行ってくれるか未知の感覚で、早く現場に行きたいと思った」と振り返った。

田中絹代賞の薬師丸ひろ子は出席できず、手紙を寄せた。「大先輩の名前を冠した賞は、身に余る光栄です。人生を重ねていくからこそできる役があると教えてくれた。まだまだ近づきたいし、もっと頑張りなさいと言われた気がします」

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ライター
ひとしねま

ひとシネマ編集部

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ひとしねま

前田梨里子

毎日新聞写真部カメラマン

カメラマン
ひとしねま

猪飼健史

いかい・けんじ 毎日新聞写真部カメラマン

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  • 第78回毎日映コン表彰式。(左から)スポニチグランプリ新人賞のアフロ、女優助演賞の広瀬すず、女優主演賞の杉咲花、男優主演賞の鈴木亮平、男優助演賞の宮沢氷魚、スポニチグランプリ新人賞のサリngROCK
  • 第78回毎日映コン表彰式であいさつする女優主演賞の杉咲花
  • 第78回毎日映コン表彰式であいさつする女優主演賞の杉咲花
  • 第78回毎日映コン表彰式であいさつする女優主演賞の杉咲花
  • 第78回毎日映コン表彰式。(左から)スポニチグランプリ新人賞のアフロ、女優助演賞の広瀬すず、女優主演賞の杉咲花、男優主演賞の鈴木亮平、男優助演賞の宮沢氷魚、スポニチグランプリ新人賞のサリngROCK
  • 第78回毎日映コン・女優助演賞を受賞し、岩井俊二監督(右)と壇上に立つ広瀬すず(中央)
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