最新主演作「ジョン・ウィック:コンセクエンス」が9月22日(金)に公開されるキアヌ・リーブス。来日プロモーションはかなわなくなったものの、公開を前に「ジョン・ウィック」シリーズの紹介、俳優としてのキャリアに人となりなど、全方位的にキアヌの魅力に迫ります。
2023.9.17
キアヌ・リーブスの変わらぬ魅力を徹底解剖:20代から現在まで、キアヌの美しさを堪能できる作品たち
どの作品でその俳優に出会うかによって、自分にとってのその俳優のイメージは随分と変わるのではないだろうか。キアヌ・リーブスは、デビューから現在までコンスタントに映画に出続けているスター俳優。さまざまなジャンルに出ているが、「スピード」、「マトリックス」シリーズ、「ジョン・ウィック」シリーズといった、いわゆるアクション系の大作でキアヌと出会った人は多いだろう。
ただ、恋愛映画好きとしては、強くて格好いいキアヌだけではなく、美しいキアヌも欠かせない!というわけで、ラブストーリーを中心にキアヌの美しさを振り返ってみたい。
イメージとのギャップで美しさが引き立つ「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」
20代のキアヌのヒット作と言えば「ビルとテッドの大冒険」。キアヌ=アクションのイメージが強い人にとっては、コメディーもいけるのか!と驚きがあるはず。その後は、プライベートで親友だったリバー・フェニックスと「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」「マイ・プライベート・アイダホ」で共演している。どちらの作品も、キアヌのイメージと役柄とのギャップがあるがゆえに、よりキアヌの美しさが引き立っている。
「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」は、夫の浮気を許せない妻が殺し屋に夫の殺害を依頼、その殺し屋のひとりをキアヌが演じた。後半から登場の脇役ではあるものの、髪はボサボサ、無精ひげ、鼻ピアス、へっぴり腰の殺し屋だ。美形なのに──という前置きがあることで、コミカルさが増す。
もちろん「ビルとテッドの大冒険」でのコメディーの経験も生かされているのだろうけれど、キアヌ自身の美しさがハイレベルだからこそ役柄のダメさ加減が一段と光って見えたのではないか。
「マイ・プライベート・アイダホ」より ©1991 New Line Productions, Inc. All rights reserved.
「マイ・プライベート・アイダホ」は美しさとリバー・フェニックスとの自然な空気感が印象的
一方「マイ・プライベート・アイダホ」は青春もの。この映画のなかでキアヌとリバーは親友を演じている。役柄としてはどちらも男娼(だんしょう)役で、その設定も「こういう役も演じるのか!」という意外性につながっている。キアヌの演じるスコットは市長の息子で、親への反発から男娼としてお金を稼いでいる。
そんななかで2人はマイクの別れた母親を探す旅に出ることに……。撮影時のキアヌはおそらく26〜27歳、リバーは20〜21歳。プライベートと役は別物ではあるが、2人が親友だったことを知ったうえでこの映画を見ると、マイクとスコットの間に流れるあうんの呼吸というか、心を許しているからこその空気感というか、そういうものを自然と感じてしまう。
特に旅の途中のたき火のシーンは、キアヌ・リーブスとリバー・フェニックスだからこそ成し得たシーンなのではないかと、強く記憶に残っているシーンのひとつだ。
「雲の中で散歩」より © 2023 20th Century Studios.
30代のキアヌの恋愛ものは「雲の中で散歩」「スウィート・ノベンバー」がおすすめ
30代のキアヌは「スピード」の大ヒットで始まる。速度が80キロを下回るとバスが爆発するという危機を回避すべく奮闘するSWAT(特殊部隊)を演じ、アクションのできる俳優としてのキャリアアップにつながった作品だ(個人的には、「マイ・プライベート・アイダホ」と同じ年に公開の「ハートブルー」でFBI(米連邦捜査局)捜査官を演じたキアヌも好き!)。
キアヌのフィルモグラフィーを見ると、要所要所で恋愛ものにも出演しているのが分かる。コメディー、アクション、恋愛もの、ほんと何でもござれの俳優なのだ。そのなかから、30代と40代前半の出演作からこれはというラブストーリーを三つ選んでみた。「雲の中で散歩」「スウィート・ノベンバー」「イルマーレ」。どれも見たらキアヌにほれてしまう、うっとり系のロマンスだ。
まずは「雲の中で散歩」。タイトルからどんな映画か分かりづらいこともあり、実は見逃しているという人も多いのではないかと思われる作品。この映画でキアヌの演じるポールは、真実の愛、運命の相手を信じている。ある日、妊娠中だが相手の男に捨てられ、実家に戻る途中だというビクトリアと偶然に出会い、彼女の夫を演じることを引き受ける。それを機に2人はひかれていくのだが、ポールには妻がいて、でも夫婦の愛は冷え切っていて‥‥‥。
美しい葡萄(ブドウ)園を舞台に、優しくて、誠実で、美しいキアヌに会える、かなりロマンチック度高めのラブストーリー。恋愛映画好きにぜひ見てほしい1本だ。
「スウィート・ノベンバー」と「イルマーレ」は、単にロマンスだけではなく、仕事をバリバリこなす大人の男の葛藤が盛り込まれている。「スウィート・ノベンバー」でキアヌが演じたのは、広告業界で働くネルソン。プレゼンに失敗して会社をクビになり、恋人にもフラれてしまった彼の前に現れたのは、サラという不思議な女性だった。
「私の11月だけの恋人にならない?」という彼女のとっぴな申し出に戸惑いつつもサラにひかれていくネルソン。そんな出会いってある?と突っ込みたくなる点もなきにしもあらずだが、なぜ彼女が11月だけと言うのか、その背景にあるドラマが深かった。仕事人間から恋する男へと変化していくキアヌの演技にも引き込まれる。
「イルマーレ」より ©2006 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
時空を超えるラブストーリー「イルマーレ」では40代の大人の魅力が
最後に紹介するのは韓国映画のリメーク「イルマーレ」。キアヌが40代に入って間もない頃のこのラブストーリーは、「スピード」で共演したサンドラ・ブロックとの再共演作だ。物語の舞台は2004年と06年。時空を超えて知り合った男女が、手紙を通して恋に落ちていく大人のラブストーリー。キアヌが演じるのは建築家のアレックス。
04年、アレックスは湖畔の一軒家に越してくる。前の住人の置き手紙を見つけるが、その手紙は06年を生きるケイトからだった。同じ時代を生きているのに、2年間の隔たりがあるため、会えそうなのに会えない、でも気持ちはどんどん募っていく。あり得ないけれどあり得るかもしれないと思わせるファンタジックな設定が、恋のドキドキ感をすてきに描いている。
美しいキアヌという切り口で過去作を振り返ってみて思うのは、キアヌ・リーブスは〝愛〟が似合う俳優だということ。そんなキアヌの最新作はアクションのど真ん中と言えるアクション映画「ジョン・ウィック:コンセクエンス」。
最強の殺し屋を演じているが、このキャラクターの核になっているのも愛、妻への愛だ。シリーズを通してジョンは妻への愛を貫いている。そういう意味では「ジョン・ウィック」シリーズも愛の物語と言える。愛を演じ続けてきた50代のキアヌ・リーブスもたまらなく美しい。
<画像使用の作品一覧>
「殺したいほどアイ・ラブ・ユー」
デジタル配信中/DVDレンタル中
発販元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
※2023年9月現在の情報です
「マイ・プライベート・アイダホ」
ブルーレイ 3289 円(税込み)/DVD 1572円(税込み)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
※2023年9月現在の情報です
「雲の中で散歩」
デジタル配信中(購入/レンタル)
発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン
2023年9月現在の情報です
© 2023 20th Century Studios.
「スウィート・ノベンバー」
DVD 1572円(税込み)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
※2023年9月現在の情報です
「イルマーレ」
ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD 1,572円(税込)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
※2023年9月現在の情報です