かがわ てるゆき
1965年12月06日 生まれ
映画界に人材を輩出する東京芸大大学院映像研究科。今作は研究室を率いた佐藤雅彦と、教え子の関友太郎、平瀬謙太朗が共同で脚本、監督、編集を手がけている。 エキストラをする記憶喪失の宮松(香川照之)の元に、ある時、知り合いという男が訪ねてくる。という筋立てはさほど重要ではない。宮松の正体とかその心情とか、キャラクターを掘り下げる映画ともちょっと違う。映画表現をさまざまに用いて、観客にどんな影響を与えられるかを測る実験のようである。 冒頭、一人の武士が襲ってきた数人を斬り伏せる。武士が去った後、一人がムクリと起き上がって走り出す。この映画は時代劇かと思いきやその男、物陰で急いで着替え、きっかけを待...
2022.11.18
5年で日本を3000キロ縦断 東北の震災で家族を失ったジャーマンシェパード犬の多聞(たもん)は、離れ離れになった大切な人に会うため5年の歳月をかけて日本を3000キロ縦断する。その途中で出会った人々は多聞と過ごす時間のなかで心が癒やされ人生に希望を見いだしていく。人と人とをつなげながら旅する多聞はどこへ向かっているのか――。 「ラーゲリより愛を込めて」にもクロという犬が 瀬々敬久監督、林民夫脚本と言えば「ラーゲリより愛を込めて」が記憶に新しい。戦後10年、ラーゲリ(収容所)で強制的に働かされた日本人たち。この生活はいつまで続くのか、果たして祖国に帰れる日は来るのか……と希望を見い...
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2025.3.10
宮松は端役専門のエキストラ俳優。来る日も来る日も、名もなき登場人物を生真面目に演じ、斬られ、射られ、撃たれ、画面の端に消えていく。真面目に殺され続ける宮松の生活は、派手さはないけれども慎ましく静かな日々。そんな宮松だが、実は彼には過去の記憶がなかった。 ある日、宮松の元へある男が訪ねてくる……。 ©2022「宮松と山下」製作委員会