おのうえ ひろゆき
1985年7月15日 生まれ
自主映画「佐々木、イン、マイマイン」(2020年)で新藤兼人賞をはじめとする新人賞や海外の映画祭を賑わせた内山拓也監督の商業長編デビュー作。上の世代が残してきた社会のツケのしわ寄せをくらい、将来に希望も持てない閉塞感の中で煮詰まった自意識の爆発を、色褪せていく記憶に抗い刻みつけようとする若者を描いた前作のマインドを受け継ぐ本作は、失われた人生に絶望することも、家族から逃れることもできない一人の青年が、背負ったものの重さと虚しさに飲み込まれながらも、自分の中にある最後の砦と向き合う生き様を描く。 高校時代はサッカーで前途有望だったにもかかわらず、一家を養うためにヤングケアラーとならざるを得なく...
宮松は端役専門のエキストラ俳優。来る日も来る日も、名もなき登場人物を生真面目に演じ、斬られ、射られ、撃たれ、画面の端に消えていく。真面目に殺され続ける宮松の生活は、派手さはないけれども慎ましく静かな日々。そんな宮松だが、実は彼には過去の記憶がなかった。 ある日、宮松の元へある男が訪ねてくる……。 ©2022「宮松と山下」製作委員会