「少女は卒業しない」
廃校に伴い、校舎の取り壊しが決まった高校。卒業生代表の答辞を担当する料理部の部長、まなみ(河合優実)をはじめ、それぞれの思いを抱えた生徒たちが卒業式までの2日間を過ごす。「桐島、部活やめるってよ」などで知られる直木賞作家、朝井リョウの連作短編小説を1本の作品として映画化した。 片思いの切なさや教師へのひそかな恋心、進路によって離れ離れになる彼氏への気持ち。短編「カランコエの花」で脚光を浴びた中川駿監督はどこか懐かしさを感じさせるタッチで教室、屋上、階段の踊り場、いつもの帰り道などを切り取り、ありふれているからこそ特別な時間を描き出す。才能あふれる若手俳優と出会えるのも、青春群像劇を見る喜びの...