みうら ともかず
1952年1月27日 生まれ
「線は、僕を描く」(2022)「グッバイ・クルエル・ワールド」(2022)「ケイコ 目を澄ませて」(2022)「唐人街探偵 東京MISSION」(2021)「AI崩壊」(2020)「風の電話」(2020)「パーフェクトデイズ」(2023)
三宅唱監督の新作は、聴覚障害がある実在の女子プロボクサーがモデル。とはいえ障害を乗り越えて夢をつかむ感動物語ではないし、差別に負けずに栄光に向かう英雄モノともほど遠い。三宅監督は無愛想でストイックな主人公を、1人の人間として等身大に描き出す。 東京・荒川の古いボクシングジムで、ケイコ(岸井ゆきの)は黙々とトレーニングを続けている。弟とアパートに暮らし、ホテルの客室係をしながらジムに通い、試合に臨む。ジムの経営は思わしくなく、会長(三浦友和)の体に異常が見つかる。 ケイコの生活は中心にボクシングがあって、その周りをグルグルと回っているようだ。早朝のランニング、ジムでの練習、闘志むき出しの試合...
2022.12.16
事故で恋人を失ったヒロインと、その恋人に命を救われた男――。 運命に翻弄(ほんろう)されるふたりの美しくも切ない、〝さよなら〟から始まる愛の物語。 恋人の雄介をプロポーズされたその日に交通事故で亡くし、悲しみに打ちひしがれるさえ子。一方で、雄介の心臓を提供された相手・成瀬は、心に違和感を覚えていた――。 壮大な風景を舞台に、何かに導かれるように出会い、運命に翻弄されるふたりの物語。日本が誇るヒューマンドラマの名手・岡田惠和が描く、完全オリジナルストーリー。
東京、夕日町三丁目の鈴木オートに青森から上京し就職することになった六子。しかし想像と違う町工場でがっかりする。その向かいに住んでいる売れない小説家の茶川竜之介は、居酒屋の女将から身寄りのない淳之介を押し付けられ、世話をすることになる。 ©2005「ALWAYS 三丁目の夕日」製作委員会 □■□定額制配信サービスにて配信中□■□
「相続」と「家族」をテーマに、「成年後見制度」(2000年に発足)の問題を描きつつ、〝時価6憶円〟の値打ちを持つといわれる伝説の真珠を巡るある家族の大騒動を描く、〝学びあり〟〝笑いあり〟〝涙あり〟のハートフル・エンターテイメント。監督・脚本は、「利休にたずねよ」(2013年)や「海難1890」(15年)、「天外者」(20年)の田中光敏監督と脚本・小松江里子が本作でもタッグを組んだ。伊勢志摩で真珠の養殖業を営む両親をもつ三人姉妹の三女で、主人公の大亀遥海を演じるのは、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍する比嘉愛未。もう1人の主人公で、認知症の疑いがある遥海の父親の成年後見人として大亀家に関わる弁護士...
トイレ清掃員の平山(役所広司)はアパートで1人暮らし。規則正しく日々を送っている。単調な日々でも、さまざまな人たちと関わっている。好きな女の子を口説くのに懸命な同僚のタカシ(柄本時生)、家出して訪ねてきためいのニコ(中野有紗)、行きつけの小料理屋のママ(石川さゆり)とその元夫(三浦友和)……。ささやかな日常の幸せを淡々と描いた。ベンダース監督が渋谷区のトイレ改修計画「THE TOKYO TOILETプロジェクト」の一環として製作。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、主演の役所広司が日本人として柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞。さらに、同映画祭エキュメニカル審査...
嘘がつけず愛想笑いが苦手なケイコは、生まれつきの聴覚障害で、両耳とも聞こえない。再開発が進む下町の一角にある小さなボクシングジムで日々鍛錬を重ねる彼女は、プロボクサーとしてリングに立ち続ける。母からは「いつまで続けるつもりなの?」と心配され、言葉にできない想いが心の中に溜まっていく。「一度、お休みしたいです」と書きとめた会長宛ての手紙を出せずにいたある日、ジムが閉鎖されることを知り、ケイコの心が動き出す――。 公開:2022年12月16日 配給:ハピネットファントム・スタジオ ©2022 「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
津軽海峡の海底トンネル工事をする男たちの苦闘を描く。昭和29年、青函トンネル技術調査団員の阿久津(高倉健)は海峡を調べ始めた。阿久津が集めた労働者の中には超ベテランの源助老人(森繁久弥)、洞爺丸の事故で両親を失った仙太(三浦友和)などがいる。かくして長い年月が経ち、阿久津も中年になったが、トンネルはまだ半分にも達していない。トンネルに大出水が起き、最新最高の技術を駆使する人間は自然との闘争に挑む。(追悼特別展「高倉健」図録より)