本心

©2024 映画『本心』製作委員会

公開日: 2024年11月07日

本心

原作は、メタバースが日常化した2040年代の日本を舞台に、〝自由死〟を願った母の「本心」を探ろうと、AIで蘇らせた〝母〟との対話を描く平野啓一郎による「本心」(文春文庫/コルク) 。監督・脚本は、「月」(2023年)で多くの映画賞を総なめにした石井裕也。主演を「シン・仮面ライダー」(23年)や「ぼくのお日さま」(24年)の池松壮亮が務める。本作は、原作を読んだ池松が、信頼を寄せる石井監督に〝今やるべき作品〟と企画を持ち込んだことで実現した人間の「心」と「本質」を浮き彫にするヒューマンミステリー。

池松演じる朔也の母・秋子役には田中裕子が扮し、生身とVF(ヴァーチャル・フィギュア)の2役を演じる。そのほか、Netflixシリーズ「今際の国のアリス」やAmazon Original映画「ナックルガール」(23年)、「先生の白い嘘」(24年)の三吉彩花が、秋子の素顔を知るキーパーソンであり、過去の傷を抱えるミステリアスな女性・三好を演じ、さらに、朔也の幼馴染の岸谷を「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(23年)で第47回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した水上恒司、最新AIのVFの開発を行う技術者の野崎将人に妻夫木聡、ある出来事をきっかけに朔也に興味を抱くアバターデザイナーのイフィーに仲野太賀、VFの中尾役の綾野剛、リアル(現実)のアバター(分身)として依頼主の代わりに行動する仕事を始めた朔也の依頼人の若松を田中泯と、錚々たる俳優陣が共演する。

「大事な話があるの」そう言い残して急逝した母が、実は〝自由死〟を選んでいた。唯一の家族を失くした朔也(池松壮亮)は、幼なじみの岸谷(水上恒司)の紹介で「リアル・アバター」の仕事を始める。カメラが搭載されたゴーグルを装着し、リアル(現実)のアバター(分身)として依頼主の代わりに行動する業務を通して、人々が胸の内に秘めた願いや時には理不尽な悪意に晒され、人の心の奥深さとわからなさを日々体感してゆく。そんなとき、仮想空間上に任意の〝人間〟を作る「VF(ヴァーチャル・フィギュア)」という技術を知る。「母は何を伝えたかったのか?どうして死を望んでいたのか?」整理のつかない気持ちを解消するため、なけなしの貯金をはたいて開発者の野崎(妻夫木聡)に母の製作を依頼する。さらに、朔也は「自分が知らない母」の手掛かりを求めて、母の親友だったという三好(三吉彩花)に接触、台風被害で避難所生活中の彼女を家に招き、朔也と三好、VFの母という奇妙な共同生活がスタートするが…。

予告編を見る:

公式サイト: https://happinet-phantom.com/honshin/

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