映適発足「ガイドラインに本気度足りぬ。映画界改革、これで終わりではない」:諏訪敦彦監督インタビュー
日本映画界の大きな転換点となり得るのか――。4月1日から日本映画制作適正化機構(映適)による新たな認定制度が始まった。かねて長時間労働やハラスメントのまん延が指摘されてきた業界の「働き方改革」といえ、寄せられる期待は大きい。一方で、現状は運営基盤が脆弱(ぜいじゃく)で実効性を疑問視する声も。〝映画先進国〟フランスでの撮影経験が豊富な諏訪敦彦さん(映画監督・東京芸術大大学院教授)に、本当に改革が進むには何が必要か尋ねた。 画期的だが、体制不十分 ――映適の認定制度がスタートした意義は。 これまでルールというものが明確になかった撮影現場に、業界の責任ある団体が合意してスタートできたというこ...

井上知大
2023.5.09