チャートの裏側:90歳 みなぎる草笛光子
ここでは4位だが、平日はトップである。若者層の集客が多い土日より、年配者が主流な作品は平日が強い。「九十歳。何がめでたい」が好調だ。興行収入は10億円超えが見えてきた。「老後の資金がありません!」(約12億円)のヒットが記憶に新しい。重要な興行が続いている。 配給の松竹の富士山模様が出たあと、「草笛光子生誕90年記念映画」の文字が浮かぶ。ジーンとくる。同名のエッセーを書いた佐藤愛子が100歳、主人公の年齢設定が90歳、主演の草笛光子が90歳である。世界の映画史上、まれにみる作品の成り立ちだと言えよう。素晴らしい。 朝方、作家の佐藤愛子が目を覚ます。よぼよぼした様子で起き出し、郵便箱から何紙...