てらお あきら
1947年5月17日 生まれ
「寺尾聰」記事件数
福江(吉永小百合)は東京・向島で、夫が残した足袋店を1人で切り盛りしている。一人息子の昭夫(大泉洋)は大企業の人事部長で、会社の人員整理に悩み、妻とも別居中。昭夫の娘で大学生の舞(永野芽郁)が、家出して福江の元に身を寄せた。福江は路上生活者支援のボランティアに精を出し、まとめ役の牧師、荻生(寺尾聰)に恋もしている。昭夫は母親の変わりように大慌て。 吉永が母親を演じる、山田洋次監督の「母もの」3作目。下町の人情を背景に福江の恋模様を描くコメディーだが、それだけではない。山田監督は現代社会に強いまなざしを向けて、企業の非情さや働くことの意義、老いの不安、戦争の傷痕まで織り込んだ。 「男はつらい...
2023.9.08
昨秋公開された山崎貴監督による「ゴジラ-1.0」の興奮冷めやらぬこの春、アメリカから同作を超えんばかりのモンスター映画がやってきた。ゴジラ70周年×「モンスター・ヴァース」シリーズ10周年作品「ゴジラxコング 新たなる帝国」(2024年4月26日全国公開)である。すでに公開国では驚異的大ヒットを記録している。その魅力はいかなるものか? 「ひとシネマ」編集部の目でご案内しよう。 ◎魅力1◎ゴジラとコングの位置付け 「モンスター・ヴァース」でのゴジラ像は日本版ゴジラ像とは異なる。どこか宗教的なたたずまいを漂わす日本版に対して、「モンスター・ヴァース」版は、比類なき物理的パワーが...
ひとシネマ編集部
PR東宝
2024.4.25
原作・池井戸潤×主演・役所広司! 足袋作り百年の老舗が、会社の存続を懸けてランニングシューズの開発に挑む、感動の企業再生ストーリー! ©池井戸潤 ©TBS U-NEXT Paraviコーナーで全話配信中
黒澤明監督自身が見た夢を元にした、八つの物語でつづるオムニバス映画。「日照り雨」「桃畑」「雪あらし」「トンネル」「鴉」「赤富士」「鬼哭」「水車のある村」の8話。
シェイクスピアの「リア王」を黒澤明監督が翻案。戦国武将の一文字秀虎は家督を3人の息子に譲ろうと決意する。秀虎は反対する3男三郎を追放したものの、2人の息子太郎、次郎は跡目を巡って激しく対立。骨肉の争いが始まる。
原作は、永井愛の人気戯曲「こんにちは、母さん」。2001年と2004年に新国立劇場で上演され、2007年にはNHK土曜ドラマにて映像化された名作の映画化。メガホンを執るのは、家族の姿を描き続けてきた山田洋次監督。91歳にして90本目の監督作となる本作では、令和を生きる等身大の親子を心情豊かに描く。主演は、「男はつらいよ 柴又慕情」(1972年)をはじめ、「母べえ」(2008年)、「おとうと」(2010年)、「母と暮せば」(2015年)など約50年間に渡って数々の山田洋次監督作品に出演してきた吉永小百合。映画出演123本目となる本作で、下町に暮らす母・福江を演じる。その息子・昭夫を演じるのは、映...
第二次世界大戦後の1945年、厳冬のシベリア。零下40度の寒気の中、わずかな食料で過酷な労働を課せられ死者が続出する収容所(ラーゲリ)に、その男・山本幡男はいた。「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます」。絶望する抑留者たちに、山本は訴え続けた。山本は日本にいる妻と4人の子どもと一緒に過ごす日が訪れることを信じ、劣悪な環境にいる仲間を励ました。その行動と信念は、日本人捕虜たちの心を次第に溶かしていく。 終戦から8年後、ようやく山本に妻からのハガキが届く。「あなたの帰りを待っています」。1人で子どもたちを育てている妻を思い、山本は涙を流さずにはいられなかった。...