なかた ひでお
1961年7月18日 生まれ
映画監督「リング」(1998年)監督「スマホを落としただけなのに」(2018年)監督「貞子」(2019年)監督「事故物件 恐い間取り」(2020年)監督「〝それ〟がいる森」(2022年)監督「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」(2024年)監督「事故物件ゾク 恐い間取り」(2025年)監督
今年のカンヌ国際映画祭で男優賞に輝いた俳優、役所広司が主演。映画だけでも多忙なはずだが、テレビドラマにも出演し続け、存在感を示しているのが彼のすごさだ。本作は、配信オリジナルの連続ドラマ。6月から全8話が配信されている。 物語の舞台は2011年。大地震が発生し、福島第1原発を津波が襲う。原子炉は冷却機能を喪失。原発の所長である吉田(役所)は未曽有の事態の中、できうる限り冷静に、時にいらだちを隠せずに、職員に対処を指示する。その混乱やいらだちの状況は、東京の電力会社本店も日本政府も同じだった。 「事実に基づく物語」で、事実をそのまま描きもするし、アレンジもする。電力会社の名は「東央電力」で、...
2023.7.28
日本発ホラー映画の金字塔といえば、「リング」(1998年)だ。テレビ画面からはい出る黒髪の貞子のおぞましさといったらなかった。興行収入は推定20億円前後で、ブームの引き金になった。「“それ”がいる森」は、「リング」を手掛けた中田秀夫監督のホラー新作である。 本作でも、新たなキャラクター(それ)が登場する。不気味ではあるが、おぞましさ、怖さからは少し遠のいた。貞子のように、見る者の意識に強烈に粘りついてはこない。ただ、興味深い点がある。主要な登場人物である子どもたちには、とてつもない怖さを与えることだ。 「リング」がそうだったように、本作もまた、社会の一断面、及び人々の日常生活に描写の根を置...
2022.10.07
女優が怖がる顔を美しく撮らせたら、中田秀夫監督の右に出る者はいない。松嶋菜々子、前田敦子、白石麻衣ら、当代の人気者を恐怖のどん底に突き落としてきた。「〝それ〟がいる森」では、「もともとホラー映画好き」という松本穂香がその〝標的〟に……。 目の開き方まで演出された恐怖顔 中田監督の映画も見ていたという松本。その演出術に身を委ね「楽しみました」。 「中田監督は細かい部分まで演出してくれたので、全力で応えられたらいいなと思いました」。怖がっている時の息の吐き方、目の見開き方。「ホラー映画をたくさん撮られているので、こういう表情でというのが監督の中で見えているんでしょうね」 ...
勝田友巳
2022.9.29
実際に事故物件に住みつづけるお笑い芸人松原タニシによる「事故物件怪談 恐い間取り」シリーズ(二見書房)を原作に、2001年以降に公開された邦画ホラー作品として最大の大ヒットとなる興行収入23.4億円を記録した映画「事故物件 恐い間取り」(20年)のシリーズ続編。前作に続きメガホンをとるのは中田秀夫監督。殺人や自殺、火災による死亡事故など、いわくつきの部屋で起こった実話を基にした〝本物〟の恐怖をホラー映画の名手が再び手掛ける。 公開:2025年夏
累計発行部数 1100万部を突破した廣嶋玲子・作、jyajya・絵による大ヒットシリーズ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」を実写映画化。監督は、「事故物件 恐い間取り」(2020年)や「スマホを落としただけなのに」シリーズ(18、20、24年)などを手掛けた日本映画界屈指のヒットメーカー中田秀夫。「映画すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」(21年)や「きみの色」「ブルーピリオド」(ともに24年)などの吉田玲子が脚本を担当した。大掛かりな特殊メークで主人公の銭天堂の女店主・紅子(べにこ)を演じるのは、天海祐希。紅子を敵視する「たたりめ堂」の女主人・よどみを、自身初の悪役に挑む上白石萌音が演じる。さらに...
スマホを落としたことで、連続殺人鬼に命を狙われるヒロインを描き、ネット社会への警告と予想を裏切るストーリー展開でが大ヒットを記録したミステリー映画「スマホを落としただけなのに」(2018年)。2020年には続編「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」が公開され、その後、韓国での映画化や中国でもリメイクが準備中と、日本のみならず、世界で注目される人気シリーズに成長した。本作は、連続殺人鬼・浦野を主人公に、前作のラストで日本を脱出した浦野が韓国・ソウルから日本に仕掛けてくる〝ファイナル ハッキング ゲーム〟を描く。 長い黒髪の女性ばかりを狙った連続殺人事件が発生する。被害者は落としたスマホ...
原作は、清水カルマのデビュー作にして、累計発行部数10万部を超えた同名の人気ホラー小説。映画化は、「リング」(1998年)や「事故物件 恐い間取り」(20年)の中田秀夫監督と、多岐に渡るジャンルの話題作を生んできた平野隆がタッグを組んだ。ダブル主演は、映画だけでなくん、舞台やMCなど、多方面での活躍が目覚ましい橋本環奈と、ホラー映画初挑戦となったジャニーズWESTの重岡大毅。 幸せな生活を送る直人(重岡大毅)と妻、美雪( ファーストサマーウイカ )、そして息子の春翔の伊原一家。そんなある日、美雪が事故で亡くなったとの報せが届く。映像ディレクター・倉沢比呂子(橋本環奈)は、美雪の葬式以来、かつ...
「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」シリーズをヒットさせ、「白い巨塔」や「はだしのゲン」など社会派ドラマを手掛けてきたプロデューサー増本淳が東日本大震災の震災ボランティア活動を通じて感じた〝強烈な無力感〟が企画の起点となった本作。あらゆる人類が向き合うべきエネルギー問題を全世界に発信したいとの思いから企画を持ち込み、ワーナー・ブラザース製作、Netflix配信という前例のないタッグが実現した。監督は、「コード・ブルー」シリーズで増本と長年組んできた西浦正記と、「リング」シリーズの中田秀夫。事故当時の福島第一原発所長をモデルに主人公を演じるのは、「パーフェクトデイズ」(2023年)で第7...
東京を離れ、一人オレンジ農家を営む淳一(相葉雅紀)は、離れて暮らしていた息子、一也(上原剣心)と一緒に暮らし始める。一也は担任教師、絵里(松本穂香)の心配りもあって溶け込んでいくが、折しも近くの森で、奇怪な出来事が続発する。森に遊びに行った一也は、恐ろしいものを目撃する。 ©2022「〝それ〟がいる森」製作委員会