かみしらいし もね
1998年1月26日 生まれ
鹿児島県出身の俳優。上白石萌歌は妹。
筆者は 「どちらかというと、ジャーナリストよりアーティストに近い評論家」らしい。 非常にずうずうしいが、これが思いやりの深い日本映画界の仲間たちが、気難しいキャラクターの筆者を説明する時の要諦なのだ。筆者には国際映画批評家連盟(FIPRESCI)の一員としてドイツで活動し、第46回ベルリン国際映画祭と第34回シカゴ国際映画祭の審査委員を務めた叔父に映画評論の作法を師事し、学歴としては海外の4年制芸術大学の演劇映画学科を卒業し、修士号まで取得した経歴がある。しかしとても残念なことに、これで筆者の才能を証明できるわけではない。 富川国際ファンタスティック映画祭で日本映画アドバイザーを務め、...
洪相鉉
2024.3.27
映画館で映画をみた後は、周りで飛び交う感想に耳をそばだてながら帰るのが、私の鑑賞後の楽しみ方だ。他者の生き方や考え方を垣間見ることができる、ささいな趣味である。「夜明けのすべて」を鑑賞後、隣に座っていた同年代であろう女の子が一言、「苦しかった」とささやいて笑った。 この作品に出会えてよかった 劇中では、パニック障害やPMSの症状は人それぞれであることが明言されており、過激な演出もされてはいない。藤沢さん(上白石萌音)や山添くん(松村北斗)の暮らしぶりを通して、彼女が思い出した記憶や感情はどのようなものだったのだろうか。私は想像することしかできなかったが、「『苦しかった』とささやい...
古庄菜々夏
2024.3.01
第74回ベルリン国際映画祭で上映された「夜明けのすべて」は、満員の客席から大きな拍手を受けた。三宅唱監督にとって3度目のベルリン。主演の松村北斗、上白石萌音とそろって訪れ、「満員のお客さんに見てもらえるのは格別」。「優しい」と評される作風は、世界情勢を凝縮したような映画祭出品作の中では独特だ。三宅監督が考える「映画にできること」を込めた作品は、ベルリンにどう響いたのか。 3作連続でベルリン出品 2019年の「きみの鳥はうたえる」がフォーラム部門、22年に「ケイコ 目を澄ませて」がエンカウンターズ部門、そして「夜明けのすべて」が再びフォーラム。3作連続である。「初めて来たときからお客さん...
勝田友巳
2024.2.24
第74回ベルリン国際映画祭で21日夜(日本時間22日未明)に上映された「夜明けのすべて」。満員の客席は物語と登場人物に敏感に反応し、会場は温かな雰囲気に包まれていた。現地入りして上映に臨んだ三宅唱監督、主演の松村北斗、上白石萌音は客席の反応を肌で受け止め、観客にとどいたことに安心した様子だった。 真剣に見入り、温かい拍手 上映されたのは、個性的な作品を集めたフォーラム部門。三宅監督は「きみの鳥はうたえる」(2019年)がフォーラム部門に、「ケイコ 目を澄ませて」(2022年)がエンカウンターズ部門と、3作連続のベルリン出品となった。作品選考担当者が「作品選定は賛否が分かれるものだけれど...
2024.2.22
「ケイコ 目を澄ませて」に続く三宅唱監督の新作は、病気を抱え生きにくい男女が居場所を見つける物語。だが、前作同様〝障害に負けずに頑張る〟風のお涙ちょうだいでも根性ものでもなく、肩を寄せ合う人々を温かく見つめている。瀬尾まいこの同名小説を映画化した。 月経前症候群(PMS)の藤沢(上白石萌音)は就職先で失敗を繰り返し、科学教育教材を扱う栗田科学に転職した。普段は気配りが利いて心優しいけれど、発作が出ると自分を抑えられず当たり散らす。パニック障害を発症した山添(松村北斗)は、前職の上司の計らいで籍を置いている。現状への不満と焦りにとらわれ、会社になじもうとしない。 登場人物同士、人物とカメラの...
2024.2.02
累計発行部数 1100万部を突破した廣嶋玲子・作、jyajya・絵による大ヒットシリーズ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」を実写映画化。監督は、「事故物件 恐い間取り」(2020年)や「スマホを落としただけなのに」シリーズ(18、20、24年)などを手掛けた日本映画界屈指のヒットメーカー中田秀夫。「映画すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」(21年)や「きみの色」「ブルーピリオド」(ともに24年)などの吉田玲子が脚本を担当した。大掛かりな特殊メークで主人公の銭天堂の女店主・紅子(べにこ)を演じるのは、天海祐希。紅子を敵視する「たたりめ堂」の女主人・よどみを、自身初の悪役に挑む上白石萌音が演じる。さらに...
2019年本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの原作小説を、「ケイコ 目を澄ませて」(2022年)が、第77回毎日映画コンクールで日本映画大賞・監督賞など5冠に輝き、キネマ旬報ベストテン日本映画ベストテン第1位を獲得、第72回ベルリン国際映画祭のほか20以上の映画祭に出品され、国内外で高い評価を受けた三宅唱監督が映画化。 PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢さん(上白石萌音)は、ある日同僚の山添くん(松村北斗)に怒りを爆発させてしまうが、山添くんもまたパニック障害を抱えていていた。職場の人たちの理解に支えられながら、2人には友達でも恋人でもないけれど、どこか同志のような気持ちが芽生...
原作・池井戸潤×主演・役所広司! 足袋作り百年の老舗が、会社の存続を懸けてランニングシューズの開発に挑む、感動の企業再生ストーリー! ©池井戸潤 ©TBS U-NEXT Paraviコーナーで全話配信中