「彼方のうた」  ©︎2023 Nekojarashi Inc.

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2024.7.09

充実!〝見逃し厳禁〟監督 杉田協士、ドミニク・モル、ショーン・ダーキン…… 高橋諭治

2024年も半分が過ぎ、映画館で配信で、たくさんの作品が公開されています。1年の折り返し点でちょっと立ち止まって、今年の秀作、話題作をおさらいしてみませんか。ひとシネマ執筆陣が、上半期の作品からお勧めの5本を選びました。

高橋諭治

高橋諭治

「彼方のうた」
「12日の殺人」
「マンティコア 怪物」
「人間の境界」
「HOW TO BLOW UP」
(公開順)
 

初見の野心作にも収穫

多くの映画ファンは、新作が公開されたら自動的にチェックする「見逃し厳禁の監督リスト」を持っているはずだ。ちゃんと整理したことは一度もないが、筆者の脳内にも100人以上の私的なリストがあり、今年上半期はそれに含まれる気鋭やベテラン監督たちの新作を数多く鑑賞することができた。

杉田協士「彼方のうた」、ドミニク・モル「12日の殺人」、ショーン・ダーキン「アイアンクロー」、アンドリュー・ヘイ「異人たち」、カルロス・ベルムト「マンティコア 怪物」、アグニエシュカ・ホランド「人間の境界」、ジョナサン・グレイザー「関心領域」。編集部の注文は5本だったが、どれも期待にたがわぬ出来だったため、これだけでもう7本になってしまった。

もちろん初見のフィルムメーカーが放った野心作も見逃すわけにはいかず、エコテロリズムという危ういテーマを濃密な犯罪スリラーに仕立てた米インディーズ映画「HOW TO BLOW UP」(ダニエル・ゴールドハーバー監督)は圧巻の快作だった。加えて、6月最終週にシアター・イメージフォーラムで開催されていた「オーストリア映画週間2024」で鑑賞した暗黒の歴史劇「デビルズ・バス」(仮題/ベロニカ・フランツ、セブリン・フィアラ監督)が大収穫。こちらは2025年公開予定だという。

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ライター
高橋諭治

高橋諭治

たかはし・ゆじ 純真な少年時代に恐怖映画を見すぎて、人生を踏み外した映画ライター。毎日新聞「シネマの週末」、映画.com、劇場パンフレットなどに寄稿しながら、世界中の謎めいた映画、恐ろしい映画と日々格闘している。
 

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