2022年も残りわずか。たくさんの作品が公開、配信されました。7月の上半期総決算に続いて、ひとシネマ執筆陣が1年を総まくり、「ゆく年」編は22年の10本を選出しました。返す刀の「くる年」編で、23年の期待作も紹介します。題して「ひとシネマ的ゆく年くる年」。年末年始の鑑賞ガイド、新年のカレンダーとしても、ご活用を。
2022.12.15
2022年総決算 ゆく年編 伊藤弘了
「シン・ウルトラマン」(樋口真嗣監督)
よくばり映画鑑賞術:神永の揺れないブランコと、漕ぎ続けるメフィラス
「ハケンアニメ!」(吉野耕平監督)
よくばり映画鑑賞術:映画「ハケンアニメ!」を傑作にした原作小説からの六つの変更点
「メタモルフォーゼの縁側」(狩山俊輔監督)
よくばり映画鑑賞術:漫画から映画への華麗なる変容 芦田愛菜の全力疾走が示すもの
「恋は光」(小林啓一監督)
「ベイビーブローカー」(是枝裕和監督)
よくばり映画鑑賞術:是枝映画の「入浴」と「洗濯」 「ベイビーブローカー」が洗い流すもの
「アキラとあきら」(三木孝浩監督)
よくばり映画鑑賞術:「偶然」を「運命」に変えるベアリング 「アキラとあきら」に仕掛けられた反復
「アフター・ヤン」(コゴナダ監督)
「線は、僕を描く」(小泉徳宏監督)
「すずめの戸締まり」(新海誠監督)
よくばり映画鑑賞術:新海作品を支える神話的構造 前編 後編
「ある男」(石川慶監督)
下半期の作品から
できるだけ多くの作品を取り上げたかったので、上半期の総決算に入れた作品はあえて外している。結果として邦画の話題作を中心としたリストになった。次点は「死刑にいたる病」(白石和彌監督)と「トップガン マーヴェリック」(ジョセフ・コシンスキー監督)。
いくつかの作品については僕が担当している「よくばり映画鑑賞術」に映画評を書いている。あわせてご高覧いただければ幸いである。
未見の作品のうち、「流浪の月」(李相日監督)、「島守の塔」(五十嵐匠監督)、「さかなのこ」(沖田修一監督)、「よだかの片想い」(安川有果監督)、「RRR」(S.S.ラージャマウリ監督)、「母性」(広木隆一監督)、「ラーゲリより愛を込めて」(瀬々敬久監督)、「THE FIRST SLAM DUNK」(井上雄彦監督)あたりはいずれどこかで見ておきたい。