戦場の極限状況で変貌する人間を描いた「野火」(2014年)、幕末を舞台に生と暴力の本質に迫った「斬、」(18年)、そして、その流れを汲んだ本作。終戦直後の闇市を舞台に、絶望と闇を抱えたまま混沌の中で生きる人々を描いた。第80回ベネチア国際映画祭で最優秀アジア映画賞(NETPAC賞)を受賞した。
終戦直後の闇市の一角、女は半焼けの小さな居酒屋で1人で暮らしている。体を売ることを斡旋され、戦争の絶望から抗うこともできずにその日を過ごしていた。空襲で家族をなくした少年は、闇市で食べ物を盗んで暮らしていたが、ある日盗みに入って居酒屋の女と出会い、入り浸るようになる。一方、戦争で片腕の自由をなくした男が少年が隠し持っていた銃に目を付け、行動を共にするようになった。片腕の男は戦争中の出来事に決着をつけようというひそかな決意があった。
© SHINYA TSUKAMOTO / KAIJYU THEATER
公開日: 2023年11月24日
ほかげ
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2023年 /日本 /95分 /G
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公式サイト: https://hokage-movie.com/
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