「波紋」
依子(筒井真理子)はスーパーで働きながら新興宗教を信仰し、1人で穏やかに暮らしていた。ある日、11年前に父親の介護を依子に押しつけたまま失踪した夫(光石研)が突然帰ってくる。がんになり治療費を援助してほしいという。さらに、就職して家を出た息子の拓哉(磯村勇斗)が、障害のある恋人を結婚相手だと連れてくる。 東日本大震災や介護、障害者差別、新興宗教といった問題に向き合いつつ、1人の平凡な女性の生きざまをユーモアを交えて映し出した。依子は責任感も倫理観もあり「こうあらねば」と生きてきたタイプ。不満ながらも夫の面倒を見るし、息子を思うあまりその恋人に悪意もさらけだす。夫が家を出てから心のよりどころは...