Denis Ménochet
1976年9月17日 生まれ
主な出演作「イングロリアス・バスターズ」(2009)「ジュリアン」(2017)「危険なプロット」(2012)「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」(2018)「悪なき殺人」(2019)2022年「ザ・ビースト」で東京国際映画祭最優秀男優賞を受賞。
「ドゥニ・メノーシェ」記事件数
社会派や青春もの、近作「すべてうまくいきますように」のような家族ドラマなど、近年も遺憾なく多才ぶりを発揮しているフランソワ・オゾン監督。今回は巨匠ライナー・べルナー・ファスビンダーの1972年作品「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」をリメークした。 舞台は72年、西ドイツのアパート。失恋の痛手を負った中年の映画監督ピーター(ドゥニ・メノーシェ)が、俳優志望の美青年アミールに一目ぼれし、彼を自宅に住まわせる。やがてアミールはメディアに注目されるが、ピーターは態度を一変させた彼に翻弄(ほんろう)されていく。 ほぼ予想通りに展開するメロドラマなのだが、はた目には愚かで自己破滅的なピーターの切実さを...
2023.6.09
東京国際映画祭で東京グランプリはじめ、最優秀監督賞、同男優賞と3冠を制した。日本公開は未定だが、一見の価値あり。どこかで上映されたら、ぜひ注目を。 フランス人の元教師アントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)は、妻のオルガ(マリーナ・フォイス)とスペインに移住して農業を営んでいる。隣家のシャンとその弟がアントワーヌを敵視し、執拗(しつよう)に嫌がらせを繰り返す。閉鎖的な共同体で先鋭化しあらわになる、人間の悪意や攻撃性を描く心理スリラー。と言えば、やがてアントワーヌと兄弟の激突に至ると容易に予想できるだろう。しかしロドリゴ・ソロゴイェン監督は巧みな仕掛けを施して、見慣れたジャンル映画に新鮮さを加えてい...
2022.11.11
ドミニク・モル監督の映画は、小さなひび割れのように始まる。何気なく隙間(すきま)をのぞくと不穏な景色が広がっていて、ゾッとしながらも目が離せない。魅力的だが毒気も強い。油断は禁物だ。 雪道に車が乗り捨てられていて、持ち主のエヴリーヌ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)が行方不明になっている。フランスの寒村で起きた事件の顚末(てんまつ)を、バラバラの登場人物の視点から語るという趣向である。社会福祉士のアリス(ロール・カラミー)は担当しているジョゼフ(ダミアン・ボナール)と不倫している。ジョゼフの飼い犬が射殺されているのを見て、アリスは夫の牧場主、ミシェル(ドゥニ・メノーシェ)が感付いて脅したので...
2021.12.02
アニメーション制作スタジオ・MAPPA初のオリジナル劇場アニメーション作品「アリスとテレスのまぼろし工場」(毎日新聞社など製作委員会)が公開されている。 突然起きた製鉄所の爆発により外との接続が遮断され、時までもが止まってしまった町・見伏が舞台の本作。いつか元に戻ったときのために「変わらないこと」を強要される中で、退屈な毎日を過ごす14歳の菊入正宗と佐上睦実、そして野生の狼(おおかみ)のような謎の少女・五実が恋をして、未来へともがく姿を描いている。 映画を見る前に読んだ、脚本・監督を務めた岡田麿里氏が手掛けた原作小説は、少年少女たちの葛藤を通して「生きること」について...
きどみ
PRワーナーブラザース映画、MAPPA
2023.9.22
フランソワ・オゾン監督が「焼け石に水」(2000年)以来、20年ぶりにライナー・ベルナー・ファスビンダーの名作「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」(1972)に現代的な視点とオゾン監督独自の美意識を加えて再創造に挑んだ。主人公のピーターを演じるのは、フランス屈指の人気俳優ドゥニ・メノーシェ。オゾン作品には、「危険なプロット』(2012年)、「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」(2018年)に続く出演。ピーターの恩人で、ハリウッド帰りのスター女優シドニーに扮するのは、映画界のレジェンドであるイザベル・アジャーニ。1972年のオリジナル版にも主要な役で出演していたハンナ・シグラが本作ではピーターの母...
スペインの農村に移住して農業を営むフランス人の主人公が、隣人の悪意にさらされ対立を深めてゆくサイコスリラー。 ©Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E,Le pacte S.A.S.