おざわ えいたろう
1909年3月26日 生まれ
恋と教育に真摯に苦悩する女教師の姿を描く。寒村の中学の先生として赴任した文江(久我美子)の心の支えているのは高校の時の幸田先生(高倉健)。校長が生徒に暴力を振るったことに抗議をして学校を離れた文江は、幸田を追って上京。しかしそこで会ったのは、愛する人を失って憔悴した姿の幸田だった。旅館で働く教え子に卒業証書を渡した文江が故郷へ帰ると復職が叶い、子供たちの歌声が迎えてくれた。(追悼特別展「高倉健」図録より)
シリーズ4作目。網走刑務所を出所した橘(高倉健)は釧路の志村運送店に勤めるが、運送店とは名ばかりで、オンボロトラック1台あるだけ。ある日、オホーツクの港町に荷物を運ぶ仕事が入った。橘は依頼主の安川(安部徹)と金田(藤木孝)、運送店の娘・弓子(大原麗子)を同乗させて出発する。途中、脱獄因の浦上、足を骨折した幼女・エミとその姉・雪江も病院まで運ぶことになった。波乱を含んでトラックは北海道の雪道を進む。(追悼特別展「高倉健」図録より)
津軽海峡の海底トンネル工事をする男たちの苦闘を描く。昭和29年、青函トンネル技術調査団員の阿久津(高倉健)は海峡を調べ始めた。阿久津が集めた労働者の中には超ベテランの源助老人(森繁久弥)、洞爺丸の事故で両親を失った仙太(三浦友和)などがいる。かくして長い年月が経ち、阿久津も中年になったが、トンネルはまだ半分にも達していない。トンネルに大出水が起き、最新最高の技術を駆使する人間は自然との闘争に挑む。(追悼特別展「高倉健」図録より)
大林清原作のNHK連続放送ドラマの映画化。日清条約の鍵を握って来日した張啓林は実は日本人・浅香礼一郎(東千代之介)だった。彼の脳裡には別れた愛人・志乃(三笠博子)と弟・壮二郎(今井俊二)の姿があった。その礼一郎の命を赤心党が狙っていた。赤心党の黒幕はかって西南戦争で不正な富を築き、しかも志乃に横恋慕していた鬼頭(山形勲)。礼一郎は来日する清国使節団を悪の手から体を張って護るのだった。高倉健の役は結城欣之助。(追悼特別展「高倉健」図録より)