「パスト ライブス/再会」 Copyright 2022©Twenty Years Rights LLC.All Rights Reserved.

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2024.7.13

気になるコロナ禍と映画の今後「悪は存在しない」「あんのこと」 宮脇祐介

2024年も半分が過ぎ、映画館で配信で、たくさんの作品が公開されています。1年の折り返し点でちょっと立ち止まって、今年の秀作、話題作をおさらいしてみませんか。ひとシネマ執筆陣が、上半期の作品からお勧めの5本を選びました。

宮脇祐介

宮脇祐介

「ボーはおそれている」
「パスト ライブス/再会」
「悪は存在しない」
「関心領域」
「あんのこと」

「ディア・ファミリー」もお忘れなく

「ボーはおそれている」と「関心領域」は全くタイプの違う映画だが、不快感が鑑賞時からふつふつとわき、今も思い出せば心をざわざわさせられる。この感じは田舎町で真夜中に叫び声を聞いた体験に似ている。

「あんこのと」「悪は存在しない」もまた違った映画だが、どちらも新型コロナウイルス禍を描いた作品。あの約3年を経て、映画人の意識の変化はこれからの作品に色濃く残っていくのだろうか。それはどんなものなのであろうか。

「パスト ライブス」は3人の男女の描き方のバランスが心地良かった。片方の勝手な妄想を描いた映画が多いなか、今作るべき映画だったのかもしれない。誰かが誰かを思っているように、誰かも誰かを思っている。

そして、製作委員会を担当したために泣く泣くはずした「ディア・ファミリー」。劇場を出てから一歩も二歩も前へ踏み出せる、勇気と希望の実話です。ぜひともオススメ。

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ライター
宮脇祐介

宮脇祐介

みやわき・ゆうすけ 福岡県出身、ひとシネマ総合プロデューサー。映画「手紙」「毎日かあさん」(実写/アニメ)「横道世之介」など毎日新聞連載作品を映像化。「日本沈没」「チア★ダン」「関ケ原」「糸」「ラーゲリより愛を込めて」など多くの映画製作委員会に参加。朗読劇「島守の塔」企画・演出。追悼特別展「高倉健」を企画・運営し全国10カ所で巡回。趣味は東京にある福岡のお店を食べ歩くこと。

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