チャートの裏側:魔法が映す時代の深部
「ファンタスティック・ビースト」の新作が、最初の3日間で興行収入10億6000万円を記録した。大ヒットにして重要な点がある。新型コロナウイルス禍以降の洋画のスタートでは、2番目に数字が高かったことだ。洋画興行に少しずつ光が差してきた。意味ある作品である。 本作はハリポタシリーズの前日譚(たん)という話の展開をもつ。「ファンタビ」連作の3作目にあたる。今回、客層が興味深い。メインは20代から40代の男女だが、ファミリー層が減り、年配者が比較的増えた。これは中身が関係していると感じた。今後の興行にも影響してこよう。 主人公の魔法動物学者らの前に、人間界を破滅させようとする魔法界の実力者が現れる...