「早乙女カナコの場合は」 橋本愛は〝クソ野郎〟に搾取なんかされない!
「怖いでしょう。会いに行って拒否されるのが。本当はとっくにママに捨てられていることに気づいて……」。激高した少年が振り回したトロフィーで彼女が頭を殴られると、ノートパソコンの画面には書き終わっていない手紙が見える。そこで続くセリフ。「先生。あの日 偶然、先生を見かけて、私は」 スクリーンを見ていた私はその瞬間、「告白」(2010年)の北原美月と共に死ぬような気がした。「一体誰だ」。たった2作品の映画に出演しただけの子役だったが、その演技が信じられないほど素晴らしかった。顔を覚えていたのはオタクやストーカーだからではなく、生まれつきの記憶力のおかげだ。ずっと待った後、エンディングクレジットで彼...

洪相鉉
2025.3.16