「生きててごめんなさい」
小説家志望の修一(黒羽麻璃央)は、出版社の編集部で日々の仕事に追われていた。同居中の莉奈(穂志もえか)は仕事はせず家で一人で過ごしていた。修一は高校の先輩(松井玲奈)が勤める別の出版社の新人賞にエントリーしようとするが、莉奈は担当するコメンテーターの目に留まり、2人は同じ出版社で働き始める。 若い男女を描いた映画は無数にあるが「等身大」という言葉に近い作品だろう。もどかしさと悩みつつも、もがく人物像からは、今を生きるやさしさあふれる若者の焦燥感がにおい立つ。感情の振れ幅が大きい莉奈と現実社会との折り合いに窮する修一の姿は、時代を超えた青春の実相でもある。それでも、撮影などスタッフワークの力も...