時代の目:「戦争と女の顔」今も勝利の名の下に
1945年、終戦直後のレニングラード。看護師イーヤはPTSDを抱えながら、傷病軍人の病院で働き子どもを育てていた。ある日、イーヤは発作による事故で子どもを死なせてしまう。子どもの母親で戦友のマーシャが戦地から帰還。マーシャは夫が戦死し、負傷で子宮を失い、自分の子どもを産むようイーヤに要求する。 ノーベル賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチがソ連の従軍女性の証言を集めた「戦争は女の顔をしていない」を原案に映画化。ソ連は多くの女性が兵士として戦い、イーヤやマーシャのように男たちから虐げられ「現地妻」と蔑視されることもあった。マーシャが緑色のワンピースを着てはしゃぐ姿は、本来なら青春を謳歌(おう...