チャートの裏側;魅力的なものには毒がある
いい邦題をつけた。原題の「ウォンカ」を、「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」とした。「チャーリーとチョコレート工場」(2005年)の前日譚(たん)的な話に当たるからだ。前作を知っている人も知らない人も、この邦題によって関心の度合いが高まるとの判断であろう。 最初の3日間の興行収入は4億1000万円。健闘と言っていい。前作は主演のジョニー・デップの人気も高く、54億円の大ヒット。当時見た人は、その時の強烈な印象を胸に、映画館に赴いたかもしれない。見ていなくても、チョコレート工場を舞台にした蠱惑(こわく)的なファンタジー世界は心躍らせるものがある。 チョコざんまいで、子どもたち、チョコ好き...