「ヤクザと家族 The Family」
「ヤクザ」として生きる道を選んだ男の20年間を、三つの時代を軸に描く。1999年、暴力団組長、柴咲(舘ひろし)と父子のちぎりを結んだ19歳の山本(綾野剛)。6年後、愛する女性・由香(尾野真千子)と出会うが、対立する組との争いを巡って若頭をかばい獄中へ。さらに14年たち、出所した彼は暴力団対策法などによって弱体化した組の現状を知る。 「オヤジ」「アニキ」と呼び合うヤクザ社会は疑似家族。親に恵まれなかった山本が必要とされる喜びを知り、仲間を大切な存在として認識する過程には共感を覚える。だが、その一員であり続けることが愛する者を傷つけるという不条理。銀行口座すら持てず、出所した山本に「ヤクザをやめ...