ふじい みちひと
1986年8月13日 生まれ
映画監督、脚本家「オー!ファーザー」(2014年)監督・脚本「新聞記者」(2019年)監督・共同脚本、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞「余命10年」(2022年)監督「ヴィレッジ」(2023年)監督・脚本「最後まで行く」(2023年)監督・共同脚本「青春18×2 君へと続く道」(2024年)監督・共同脚本「正体」(2024年)監督・共同脚本
劇中セリフがミーム化 7月25日にNetflixで配信されるや、日本のテレビ部門で初登場1位、週間グローバル8位(テレビ・非英語部門)にランクイン(7月22~28日)した「地面師たち」。作品の口コミはもちろんのこと、「もうええでしょう」や「最もフィジカルで、最もプリミティブで、最もフェティッシュなやり方でいかせていただきます」といった劇中セリフがミーム化され、現象化と言っていい盛り上がりを見せている。 寄せすぎない選択肢 その立役者の一人が、豊川悦司と共にダブル主演を務めた綾野剛。なんと今年は「地面師たち」を含めてドラマ1本・映画5本が公開される活躍ぶりで、俳優としての表現力の幅広さ...
SYO
2024.8.20
18年前の台湾。日本人バックパッカーのアミ(清原果耶)は、高校3年のジミー(シュー・グァンハン)のアルバイト先であるカラオケ店で働き始める。アミは店の人気者となり、ジミーは恋心を抱きデートもする仲になる。しかし、アミは突然帰国すると言いだし、2人はある約束をして別れた。18年後、36歳になったジミーは、自身が作りあげたゲーム制作会社から追い出され、アミの面影を求めて日本を旅する。 台湾での初々しい恋のかけひきと、鎌倉、津南、奥只見などを訪れるジミーの旅を交互に配して、ジミーのアミへの思慕を紡いでいく。2人乗りしたバイクで夜道を疾走するシーン、願いを込めて空に放つランタンの幻想的な映像が情感を...
2024.4.26
12月29日の夜。危篤の母の元へと車を走らせていた刑事の工藤(岡田准一)は、一人の青年をはね飛ばし、死なせてしまう。遺体をトランクに入れた工藤の携帯電話に届いたのは「お前は人を殺した。知っているぞ」というメッセージ。送り主は県警本部の矢崎(綾野剛)だった。 オリジナルは、フランスなどでもリメークされた韓国映画「最後まで行く」。日本版を「ヴィレッジ」をはじめ、公開作が相次ぐ藤井道人監督が手がけた。大筋はオリジナルをなぞりながら、土葬から火葬など細部を巧みに手直しして人間関係の描写もより濃厚に。何よりも社会の裏側でうごめく権力へのまなざしに、藤井監督らしさが光る。 スピード感のある緻密な脚本と...
2023.5.19
19日公開「最後まで行く」は2015年日本でも公開されたキム・ソンフン監督の同名作品のリメーク。「新聞記者」や「ヤクザと家族 The Family」、「余命10年」などの藤井道人が監督。交通事故を起こした刑事・工藤(岡田准一)の隠蔽(いんぺい)のドタバタとそれを追い詰める県警本部監察官・矢崎(綾野剛)の冷徹さが際立つサスペンスエンターテインメントである。 ©2023映画「最後まで行く」製作委員会 © 2023年 帰国してすぐに韓国語を習いに行った この映画のリメーク化権を韓国から獲得したのが制作会社ロボットの小出真佐樹さん。作品のプロデューサーにも名を連ねている。10年にも及...
宮脇祐介
2023.5.01
優(横浜流星)は村の山あいにそびえるごみ処理施設の作業員。村長(古田新太)の息子透(一ノ瀬ワタル)にいじめられ、給料は母親のギャンブルの借金に消えていく。村人からは父親が起こしたある事件のせいでさげすまれる存在だった。幼なじみの美咲(黒木華)が東京から戻ったことを機に優の人生は好転していくものの、美咲に好意を寄せる透は優を敵視する。 差別や偏見、嫉妬が渦巻き、同調圧力や不寛容がはびこるムラ社会は、現代の縮図のよう。村長親子は陰で不法投棄をビジネスとし、処理施設は経済格差と拝金主義、暴力と搾取の温床となっている。映画は欲望にとらわれ、善悪の境界で右往左往する人間の姿を浮き彫りにした。村に伝わる...
2023.4.21
「ヤクザ」として生きる道を選んだ男の20年間を、三つの時代を軸に描く。1999年、暴力団組長、柴咲(舘ひろし)と父子のちぎりを結んだ19歳の山本(綾野剛)。6年後、愛する女性・由香(尾野真千子)と出会うが、対立する組との争いを巡って若頭をかばい獄中へ。さらに14年たち、出所した彼は暴力団対策法などによって弱体化した組の現状を知る。 「オヤジ」「アニキ」と呼び合うヤクザ社会は疑似家族。親に恵まれなかった山本が必要とされる喜びを知り、仲間を大切な存在として認識する過程には共感を覚える。だが、その一員であり続けることが愛する者を傷つけるという不条理。銀行口座すら持てず、出所した山本に「ヤクザをやめ...
2021.1.28
カリスマ情報屋×ポンコツ週刊誌記者が欲望と愛憎と因果のうずに飲み込まれながらも真実を追う!週刊誌の〝四流〟記者が元ヤクザの情報屋の運転手に⁉ 社会を裏で操る〝インフォーマ〟との出会いで、地獄への扉が開く――!
政治、経済、芸能、裏社会にいたるまで、あらゆる情報に精通し、社会を裏で操る謎の情報屋、通称〝インフォーマ〟の木原慶次郎(桐谷健太)と、ペンで権力に立ち向かうという信念を持つゴシップ週刊誌「週刊タイムズ」の記者、三島寛治(佐野玲於)の異色のコンビを軸に繰り広げられる、クライムサスペンスドラマの新シリーズ。 今回の舞台はタイ・バンコク。世間を騒がせている「闇バイト殺人事件」をきっかけに、木原と三島が日本とタイの2国に跨る、壮大な情報戦に巻き込まれていく――。 (C)AbemaTV,Inc.
横浜流星3年ぶりの恋愛ドラマは、韓国ドラマ「わかっていても」を原案に、中川龍太郎監督を中心とした国内外で活躍するクリエーティブチームが集結。日本・鎌倉を舞台に、恋をしたことのある誰もが共感できる「傷つくとわかっていても、愛に手を伸ばしてしまう人間の衝動」を描いている。 「わかっていても the shapes of love」は2024年12月9日よりABEMAで配信&Netflixにて世界同時配信 (C)AbemaTV,Inc.
染井為人による同名小説を原作に、「余命10年」(2022年)や「青春18×2 君へと続く道」(24年)の藤井道人監督が手掛けるサスペンスエンターテイメント。殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けるも脱走し、日本各地を転々としながら潜伏を続ける主人公・鏑木を演じるのは、「青の帰り道」(18年)、「ヴィレッジ」(23年)に続き、藤井監督と3度目のタッグとなる横浜流星。〝5つの顔を持つ〟逃亡犯という難役に挑む。加えて吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈、さらに山田孝之と、豪華キャストが共演する。 日本中を震撼させた殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)が脱走した。逃走を...
「新聞記者」(2019年)や「余命10年」(22年)、「最後まで行く」(23年)を手がけた藤井道人が監督・脚本を務める。大災害で亡くなった人の視点で残された人への思いを描いた愛の物語。 瓦礫が打ち上げられた海辺で目を覚ました美奈子(長澤まさみ)は、離ればなれになった息子・良を捜していた。道中で青年・アキラ(坂口健太郎)や、元ヤクザの勝利(横浜流星)、元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキー)とその仲間たちと出会い、自分がすでに死者となっていること、そして今いる世界がこの世に未練を残した者たちが集まる特別な場所だということを知る。現実を受け止めきれない美奈子だったが、月に一度死者たち...
原作は、台湾で話題を呼んだジミー・ライの紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」。この物語にインスパイアされた俳優の張震(チャン・チェン)が映画化を企画、「新聞記者」(2019年)、「余命10年」(22年)の藤井道人が脚本・監督を務めた日本・台湾合作。台湾の人気スター、シュー・グァンハン(=グレッグ・ハン)と日本の若手実力派俳優、清原果耶がダブル主演する。 18年前の台湾…、高校生のジミー(シュー・グァンハン)は、バイト先の店に現れた日本から来た4つ年上のバックパッカーのアミ(清原果耶)とひと夏を過ごす。アミに淡い恋心を抱いていくジミーだったが、突然、アミが日本へ帰ることに。気持ちの整理...
人々の意思が〝電脳〟に繋がれた近未来で電脳犯罪に立ち向かう全身義体のサイボーグ・草薙素子が率いる攻性の組織、公安9課。士郎正宗の原作コミック「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」を起源とし、さまざまな作品群が展開されている「攻殻機動隊」。シリーズ最新作「攻殻機動隊 SAC_2045」は、「攻殻機動隊 S.A.C.」シリーズの神山健治と、「APPLESEED」シリーズの荒牧伸志が共同監督としてタッグを組み、シーズン1、シーズン2がNetflixで世界独占配信された。本作は、シーズン2を、日本アカデミー賞6部門受賞の「新聞記者」(2019年)や、「余命10年」(22年)の藤井...
「パラサイト半地下の家族」(2019年)のイ・ソンギュンが主演し、韓国で5週連続No.1となる観客動員345万人の大ヒットを記録した韓国映画「最後まで行く」(2014年)。ひとつの事故を発端に、極限まで追い詰められていく刑事の姿を描いたクライムサスペンスは、第67回カンヌ国際映画祭の監督週間招待作品に選出された。さらに、中国、フランス、フィリピンでもリメークされ、フランス版リメークの「レストレス」は2023年2月のNetflixグローバル映画ランキング1位に。そして、日本版リメークとなる本作。監督は、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した「新聞記者」(2019年)や、興行収入30億を記録した「...
2022年6月に他界した河村光庸プロデューサーの最後の作品。監督・脚本は、「新聞記者」(2019年)で、日本アカデミー賞最優秀賞3部門含む6冠など多くの映画賞を受賞した藤井道人。継承される負の遺産。学力格差から経済格差へとつながる貧困、強者が弱者を搾取する社会構造の歪みを浮き彫りにしたヒューマンサスペンス。閉鎖的な村社会を舞台に、能の演目「邯鄲(かんたん)」をメタファーとして、この世に生まれ、次の世代へと受け継がれていくものの物語を描いた。 運命に抗う主人公・片山優を演じたのは「流浪の月」(2022年)の横浜流星。藤井監督とは6回目のタッグとなる。優に生きる意味を与え、彼と共に自分の人生を取...
「余命10年」の藤井道人が企画・プロデュースした本作。監督は、「アバランチ」で藤井と共同演出を担当した山口健人。現代の若者たちが抱える〝病み〟を描く。主演はミュージカル「刀剣乱舞」のメインキャラクターを演じた黒羽麻璃央。ヒロインの莉奈役は、「少女邂逅」で初主演を務め、アメリカのテレビシリーズ「SHOGUN」の放送が控える穂志もえか。 出版社の編集部で働く園田修一(黒羽麻璃央)は清川莉奈(穂志もえか)と同棲生活をしている。修一は小説家になるという夢があり、高校の先輩で大手出版社の編集者・相澤今日子(松井玲奈)が務める出版社の新人賞にエントリーすることになる。一方、自身の出版社でも売れっ子コメン...