「ロスト・フライト」 全編を貫くひりひりするような緊迫感
シンガポール発ホノルル行きの旅客機がフィリピン上空で悪天候に見舞われ、からくもホロ島に不時着。しかし反政府ゲリラに支配されたその島は、正規の救助隊の到着が見込めない。トランス機長(ジェラルド・バトラー)は、移送中の殺人犯ガスパール(マイク・コルター)の協力を得て、ゲリラに連れ去られた乗客の奪還に挑む。 冒頭30分の航空パニックを経て、武装ゲリラとの攻防、自力での島からの脱出へと転じていくサバイバルアクション。派手なドンパチよりもリアルなサスペンスを重んじた作風ゆえに、全編がひりひりするような緊迫感に貫かれている。航空会社の危機対策本部が少数の傭兵(ようへい)部隊を現地に派遣し、機長らと一体に...