たかだ しんや
レコーディングエンジニア「ラーゲリより愛を込めて」(2022年)録音
新堂冬樹による同名小説(光文社文庫)を原作に、日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した「ミッドナイトスワン」(2020年)や「サイレントラブ」「マッチング」(いずれも24年)などを手がけた内田英治監督がメガホンをとった。BE:FIRSTの三山凌輝、乃木坂46の久保史緒里、2PMのファン・チャンソンが出演する。
ノンフィクション作家、沢木耕太郎の同名小説を、「糸」(2020年)や「護られなかったものたちへ」(21年)、「ラーゲリより愛を込めて」(22年)などで数々の映画賞に輝く瀬々敬久監督が映画化した。 心臓病を抱えた元ボクサーで、翔吾と出会って遠い昔に捨てた夢のために走り始める広岡仁一を演じるのは佐藤浩市。「つまらないことをぶっ壊したくてリングに上がった」と豪語する怒れる青年、翔吾を横浜流星が演じる。広岡の姪で、生い立ちに影を纏った佳菜子を演じるのは橋本環奈、翔吾が世界チャンピオンをかけて戦う現チャンピオンの中西を窪田正孝、真拳ジムの会長、真田令子を27年ぶりの実写映画出演となる山口智子が演じる。...
第二次世界大戦後の1945年、厳冬のシベリア。零下40度の寒気の中、わずかな食料で過酷な労働を課せられ死者が続出する収容所(ラーゲリ)に、その男・山本幡男はいた。「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます」。絶望する抑留者たちに、山本は訴え続けた。山本は日本にいる妻と4人の子どもと一緒に過ごす日が訪れることを信じ、劣悪な環境にいる仲間を励ました。その行動と信念は、日本人捕虜たちの心を次第に溶かしていく。 終戦から8年後、ようやく山本に妻からのハガキが届く。「あなたの帰りを待っています」。1人で子どもたちを育てている妻を思い、山本は涙を流さずにはいられなかった。...
東日本大震災から10年目、宮城県で福祉関係職員が餓死させられる事件が発生する。身動きを取れなくして監禁、放置されたのだ。刑事笘篠(阿部寛)は、事件直前に刑務所から出た利根(佐藤健)を追う。施設で育った利根は、震災の避難所で出会った少女カンちゃん(石井心咲)、一人暮らしのけい(倍賞美津子)と家族同然の暮らしをしていたが、けいが生活保護を受けられなかったことに怒って事務所に放火していた。笘篠は怨恨(えんこん)の線で捜査を始め、被害者の部下幹子(清原果耶)から生活保護行政の話を聞き、現場に同行する。 © 2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会