チャートの裏側:現実とつながる異空間
今年の米アカデミー賞は地味に見えた。発表当日のテレビ、翌日の新聞の報道も、それほど大きくはなかった。発表を見越した作品の公開もあったが、興行のアカデミー賞効果は、作品賞をとった昨年の「オッペンハイマー」のような展開は難しいだろう。少し、様子を見よう。 チャートは、意外な作品が好位置を占めた。「知らないカノジョ」だ。パラレルワールド的な時間軸の中で恋愛模様を描く。作家志望と歌手志望の若い男女が主人公だ。スタート3日間の興行収入は、新作ではトップの1億6000万円。本作は、フジテレビが製作の一画を担う。 周知のとおり、同局の番組間に流れるCMは制限されている。そこで最近、同局関連のドラマや映画...