90年代の韓国で「踊る大捜査線」は青春だった 「室井慎次」が20年後にくれた〝生きる力〟
真っ暗な劇場のスピーカーから、「ドゥーン」という長い鐘の音が聞こえてくる。続いてスクリーンに現れるのは、何の映画のロゴか。「トップガン」だ。行進曲風の軽快なBGMと共に、中折れ帽をかぶるレザージャケット姿の男のシルエットが見えたら、「インディ·ジョーンズ」だろう。しかし、日本の国民的ヒーローは、このようなすべてを必要としない。ただ一言だけでいい。「レインボーブリッジ」 この単語を聞いた瞬間、皆の頭の中にはオリーブグリーンのロングコートを翼のように広げている男と共に、眉間(みけん)に川の字を描いている頑固おやじの顔が浮び上がる。室井慎次。彼が帰ってきた。しかも1カ月の間に「室井慎次 敗れざる者...

洪相鉉
2024.12.05