インタビュー:草彅剛「〝無〟の状態で演じたい」 脚本を100回読み込む役作りからの転換
1986年の長崎の田舎町を舞台に、小学5年生2人の少年のひと夏を描いた映画「サバカン SABAKAN」。草彅剛は大人になってからの主人公を演じ、映画に風格を与えているますます評価が高まる演技派。「役は運命」「狙って演じるのではなく、その時々の状態に身を委ねる」と語る。 感激の涙を流した企画が没に 売れない小説家の久田孝明(草彅剛)が、サバの缶詰にまつわる一夏の冒険と友情を思い出す、という物語。 86年の夏、小学5年生の久田(番家一路)は夏休みのある日、クラスメートの竹本(原田琥之佑)に誘われて、ブーメラン島に来たイルカを見るため、自転車で出発。それを機に2人の間に友情が芽...
鈴木隆
2022.8.19