私と映画館:臨場感 トラウマレベル
最近は〝声出しOK〟の「応援上映」など、ライブ感覚で映画を楽しむ企画が定着したが、満員の映画館で自然発生した臨場感には忘れえぬ思い出が多い。特にホラー映画における観客のどよめきや悲鳴は、恐怖を倍増させる。筆者が少年時代に体験したベスト3を紹介したい。 まず3位は、1979年の中2の夏休みに見た「エイリアン」と「ハロウィン」の2作。前者は有楽座、後者はニュー東宝シネマ1の初日に駆けつけたが、いずれも終盤、ヒロインが倒したはずの宇宙生物と殺人鬼が画面奥にヌーッと復活するシーンでド肝を抜かれた。まさに映画館全体が「息をのむ」恐怖感だった。 2位は「サスペリアPART2」。「フューリー」(1978...