チャートの裏側:時を経て余韻が切実に
邦画アニメーションの大ヒット作には、いろいろな生まれ方がある。「THE FIRST SLAM DUNK」は珍しいパターンだ。1990年代にコミック、アニメとして人気を博し、今回の劇場版は原作連載終了から何と26年もたつ。長い間隔があっても、勝算ありとの製作意図である。 スタート2日間では、興行収入が約13億円だった。見事な出足だと言える。狙いどおりだろう。一つの傾向が見えた。初日の土曜日が、2日目の日曜日の数字を上回ったことだ。かつてのファンが期待と不安を抱えながらも、率先して初日の劇場に足を運んだことが大きいとみる。 期待と不安の入り交じりこそ、本作興行の一つの注目点だと思う。声優が一新...