よしだ よう
「すみません。 お願いがあります。 お手数をおかけしますが、もしお勧めの作品がありましたら、ご紹介していただけませんか」 あり得ない状況だった。プログラムブックを新学期の時間割のように開いて手に持っているこの人。 「プログラムブック」という単語からも分かるように、場所は2018年釜山国際映画祭の上映館の控室。同行取材のため待機していた筆者に声をかけた女性は、正式出品作の「母さんがどんなに僕を嫌いでも」のヒロイン、吉田羊であった。 トップクラスに属すると言える人物 とても気さくでまねできない向学心に驚嘆する一方、頭の中にはこの出会いが筆者を非常に緊張させる原因となった13年前のあ...
洪相鉉
2022.3.30
男女交際禁止の校則が制定された超エリート高校を舞台に、恋愛が禁じられた世界で傷つき、もがきあらがう生徒たちの様子を映し出す。 生徒同士のリーク合戦、理不尽な校則を押し付ける学校側との前代未聞(みもん)のバトルロワイヤルが始まる――! Netflixシリーズ「恋愛バトルロワイヤル」は世界独占配信中 Netflix
「下妻物語」の作者・嶽本野ばらによる同名小説を「月とキャベツ」(1996年)や「花戦さ」(2017年)の篠原哲雄監督が映画化。余命1週間を宣告された少女と、残り少ない日々を輝かせるため全力で支えようと奔走する少年のラブストーリー。主人公の2人を「麻希のいる世界」や「少女は卒業しない」(いずれも22年)の窪塚愛流と、「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(18年)や「朝が来る」(20年)の蒔田彩珠が演じる。 「私ね、あと1週間で死んじゃうの」心臓に病を抱えた由茉(蒔田彩珠)の突然の告白によって、2人の平凡な日々は一変する。由茉にはやりたいことがたくさんあった。今までできなかったファッションに挑戦...
大ヒットを記録した「花束みたいな恋をした」(2021年)や、第76回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞した「怪物」(23年)の脚本家・坂元裕二の最新作は、Netflixとの初タッグとなるオリジナル長編映画。実在する豪華クルーズ船MSCベリッシマを舞台に、ミステリアスな殺人事件と、事件現場にたまたま居合わせてしまった2人が繰り広げるロマンティックコメディ。富裕層の乗客に無心で仕えるバトラーを吉沢亮。ある目的を秘めてクルーズ船に乗り込んだ謎の女性を宮﨑あおいが演じている。「大豆田とわ子と三人の元夫」の演出を手がけた瀧悠輔が監督を務めた。 乗客の理不尽なクレームに、土下座も厭わず対応するその〝プライドのな...
葛飾北斎、喜多川歌麿らの江戸の名だたる浮世絵師たちが、並々ならぬ情熱を注いだ「春画」。超一級の芸術と呼べる作品が数多く生み出されたが、時代が明治に変わると〝猥褻物〟として取り締まりの対象になってしまう。アートとして再評価の機運が高まったのは、つい最近のこと。エロティシズムだけではない、多彩な表現内容、技巧、その創造性は、驚くほど多彩。〝笑い絵〟と称されユーモアをもって描かれる「生命」そのものの魅力について、100点以上に及ぶ春画と、国内外の美術コレクターや浮世絵研究家、美術史家、彫師、摺師などへの取材をもとに描かれる「性」と「生」を発見するドキュメンタリー。 本作の中で、葛飾北斎の「蛸と海女」...
メガホンを取るのは、⾃主映画「Noise ノイズ」(2019年)が海外映画祭で⾼い評価を受け、「ぜんぶ、ボクのせい」で商業映画デビューを果たした松本優作。企画は、スマートキャンプやHIRAC FUNDを⽴ち上げ、現在Web3・NFT領域で新たにNFIGURE を起業している古橋智史。「出る杭が打たれない社会を」というテーマで本作を企画した。 2002年、⾦⼦勇(東出昌⼤)は、⾰新的なファイル共有ソフト「Winny」を開発し、試⽤版を「2ちゃんねる」に公開をする。本⼈同⼠が直接データのやりとりができる「Winny」は、瞬く間に利用者を増やすが、同ソフトを使って⼤量の映画やゲーム、⾳楽などが違法...
高視聴率を記録したTVドラマを映画化。竹野内豊が演じる自由奔放で型破りな裁判官・入間みちおと、黒木華が演じる上昇志向が強くロジカルなエリート裁判官・坂間千鶴の〝ちぐはぐコンビ〟が迷い、葛藤しながらも真実を追求していく。 公開:2023年1月13日 配給:東宝 ©浅見理都/講談社 ©2023 フジテレビジョン 東宝 研音 講談社 FNS27社
原作は、平庫ワカによるコミック。鬱屈した日々を送るOL ・シイノトモヨは、テレビのニュースで親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る。突然の出来事にうろたえるシイノだが、自分ができることを考えた末、マリコの遺骨を強奪して逃亡。彼女の遺骨を抱いて旅に出る――。
村上春樹の短編小説を映画化。 ハワイ、ハネレイ・ベイで亡くなった息子・タカシ(佐野玲於)を想い10年現地に通い続ける続ける母・サチ(吉田羊)。 その海岸で日本人サーファー高橋(村上虹郎)らが「片足のサーファーを見た」と話しをする。 そのとき、サチはある決心をする。
ブロガー歌川たいじのコミック・エッセーを元に描いた実話の映画化。 幼少から母光子(吉田羊)に拒まれ、虐待を受け続けた主人公・タイジ(仲野大賀)。 大人になり、親友のキミツ(森崎ウイン)などに背中を押され、再度母とどう向き合うかを描いた物語。